忸怩(読み)ジクジ

デジタル大辞泉 「忸怩」の意味・読み・例文・類語

じく‐じ〔ヂクヂ〕【××怩】

[名](スル)深く恥じ入ること。
吾人、実に―するに堪えざるなり」〈東海散士佳人之奇遇
[ト・タル][文][形動タリ]深く恥じ入るさま。「忸怩として非礼を謝す」「内心忸怩たる思い」
[補説]文化庁が発表した令和4年度「国語に関する世論調査」では、「忸怩たる思い」を、本来意味とされる「恥じ入るような思い」で使う人が33.5パーセント、本来の意味ではない「残念で、もどかしい思い」で使う人が52.6パーセントという逆転した結果が出ている。
[類語]名折れつら汚し赤恥羞恥生き恥死に恥恥さらし面目無い恥ずかしいまり悪いやましい不名誉不面目肩身が狭い合わせる顔がない身の置き所が無い穴があったら入りたい面目次第も無い汗顔・汗顔の至り冷汗三斗・冷や汗もの・顔向けが出来ない顔が合わせられない顔が潰れるばつが悪いどの面下げて恥じ入るかた無し小恥ずかしい気恥ずかしいうら恥ずかしい面はゆい照れ臭い恥をかく身の縮む思い後ろめたい後ろ暗い申し訳ないすまない心苦しい気の毒気がとがめる負い目自責面目丸潰れ面目を失う泥を塗る名を折る名を汚す消え入る

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精選版 日本国語大辞典 「忸怩」の意味・読み・例文・類語

じく‐じヂクヂ【忸怩】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 自分の行ないなどについて、自分で恥ずかしく思うさま。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「佐藤は黙って聴診してしまって、忸怩(ヂクヂ)たるものがあった」(出典カズイスチカ(1911)〈森鴎外〉)
    2. [その他の文献]〔書経‐五子之歌〕

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普及版 字通 「忸怩」の読み・字形・画数・意味

【忸怩】じくじ(ぢくぢ)

はじる。〔孟子、万章上〕象(しやう)(舜の弟)きての宮に入る。、牀に在りて琴ひく。象曰く、鬱陶(うつたう)として君を思ふのみと。忸怩たり。

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