状(漢字)

普及版 字通 「状(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 7画

(旧字)
人名用漢字 8画

[字音] ジョウ(ジャウ)
[字訓] ようす・さま

[説文解字]

[字形] 形声
旧字はに作り、爿(しよう)声。爿は版築に用いる板の形。〔説文〕十上に「犬の形なり」とするが、その用義例もなく、信じがたい。また〔伝、妄〕に「犬は動止多、人のを曉(さと)り、人の審(つまび)らかにし易きなり」とするのも、臆測の言である。就・獻(献)・がみな犬牲を用いることから考えると、とは版築(はんちく)のとき、犬牲を用いることを意味するのであろう。版築の際に犬牲を供えて、その規模・状況を定めたものと思われ、現状や将来の予想を意味する語となる。〔左伝、僖二十八年〕「を獻ぜよ」とは、状態の経過について報告を求めることをいう。工事の進の状態より、ものの形状、人の状貌をいい、状を報ずる書を書状という。

[訓義]
1. ようす、ありさま、おもむき。
2. すがた、かたち。
3. のべる、あらわす。
4. かきつけ、ふだ。

[古辞書の訓]
名義抄 カタドル・サカユ・カタチ 〔字鏡〕 ツイデ・カタドル・カタチ・カタドレリ・カザリ・サカユ

[語系]
・爿・牆dziangは同声。墓や家に犬牲を用いるを冢・家といい、京門に用いるを就という。はおそらく城壁などの版築の際に用いるのであろう。

[熟語]
状況・状元・状候・状士・状詞・状式・状招・状態・状頭・状貌・状文
[下接語]
異状・逸状・状・賀状・回状・劾状・姦状・奇状・儀状・窮状行状・近状・具状・形状・景状・献状・言状・現状・功状・国状・罪状惨状・事状・辞状・実状・赦状・書状・勝状・賞状・上状・常状・情状・千状・訴状・俗状・治状・牒状陳状白状・訃状・物状・文状・別状・褒状・亡状・貌状・無状・名状・容状・令状

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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