(読み)ケイ

デジタル大辞泉 「計」の意味・読み・例文・類語

けい【計】[漢字項目]

[音]ケイ(漢) [訓]はかる はからう はか ばかり
学習漢字]2年
数える。はかる。「計器計算計測計量会計合計集計推計統計累計
はかる器具。「温度計体重計
企てる。はかりごと。「計画計略奇計生計設計早計大計謀計
[名のり]かず・かずえ

けい【計】

合計。「三〇万の売り上げ」
はかりごと。計画。「一年のは元旦にあり」「国家百年の
[類語]合計総計集計合算総和小計累計通算通計積算推計トータル締め延べ

はか【計/量/果/捗】

仕事などの進みぐあい。やりおえた量。
田植え稲刈りなどのとき、当てられた分担区画
「秋の田の穂田の刈り―か寄り合はばそこもか人のことなさむ」〈・五一二〉
目当て。あてど。
「からをだにうき世の中にとどめずはいづこを―と君もうらみむ」〈浮舟

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精選版 日本国語大辞典 「計」の意味・読み・例文・類語

けい【計】

  1. 〘 名詞 〙
  2. くわだて。はかりごと。計画。
    1. [初出の実例]「貴人のなんでまり計を案じすまいて、吾が功にせうとするを」(出典:史記抄(1477)一一)
    2. [その他の文献]〔史記‐高祖紀〕
  3. なりわい。生計。
    1. [初出の実例]「東京で永遠の計を立てるつもりで」(出典:黴(1911)〈徳田秋声〉二)
  4. 二つ以上の数を加え合わせて得られる価。合計。

はか【計・量・果・捗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 稲を植えたり刈ったり、また、草を刈ったりする時などの分担範囲。→かりばか
  3. 目あて。あてど。はかり。
    1. [初出の実例]「わが宿は雪ふる野べに道もなしいづこはかとか人のとめ来む」(出典:班子女王歌合(893頃))
  4. 仕事などの進みぐあい。はかどり。→はか(計)が行く

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普及版 字通 「計」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] ケイ
[字訓] かぞえる・はかる

[説文解字]

[字形] 会意
言+十。〔説文〕三上に「會なり。(さん)なり」とあり、年間の総括計算、要会の意とする。〔周礼、天官、大宰〕に「には~其の會を受けしむ」とある会の意で、〔周礼、天官、小宰〕には「會」という。また〔周礼、春官、占人〕に「には則ち其の占の中否を計(かぞ)ふ」とあって、そのことは(けい)といった。計・はもと同じ語で、のちに分化した字であろう。計は言に従い、もと祝に関する語であったと思われる。

[訓義]
1. かぞえる、総数をかぞえる、しめあわせる、しめ、合計。
2. 会計。
3. はかる、かんがえる、しらべる。
4. はかりごと、くわだて、計画。
5. 国語で、ばかり。

[古辞書の訓]
名義抄〕計 ハカル・カゾフ・ハカリゴト・カムガフ・ウソフク・ハカリミル・ワタラフ・カズ

[語系]
計kieiは・稽kyeiと声が近い。稽は(犬牲を用いた軍門。禾(か)は軍門の象)に旨(詣(けい)、神を招き、至る意)を加えた字で、神意を稽(かんが)えることをいう。これによっていえば、計は祝は貞卜、稽も神を降して神意を問う字で、すべて神意にはかることをいう語である。その方法に従って、字が分化したものと考えてよい。

[熟語]
計掾・計課・計開・計会・計画・計官計議・計献・計功・計狡・計考・計校・計較・計最・計策・計筴・計算・計参・計事・計書・計臣計数計籍・計曹・計度・計帳・計図計畝計謀・計網・計略・計慮・計料
[下接語]
一計・遠計・億計・家計・会計・活計・奸計完計姦計・奇計・計・逆計・虚計・愚計・合計・細計・歳計・財計・三計・時計・邪計・主計・集計・熟計・術計・小計・心計・身計・深計・推計・生計・成計・設計・早計・総計・大計・智計・通計・統計・日計・秘計・百計・繆計・謀計・密計・妙計・余計・立計・良計・累計

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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