精選版 日本国語大辞典「間近」の解説
ま‐ぢか・い【間近】
〘形口〙 まぢか・し 〘形ク〙 (古くは「まちかし」)
① 空間的に、間隔が少ない。近い。
※万葉(8C後)一四・三五二四「まを薦の節(ふ)の末知可久(マチカク)て逢はなへば沖つま鴨の嘆きそ吾(あ)がする」
※源氏(1001‐14頃)常夏「葦垣のまちかき程にはさぶらひながら」
② 時間的に間隔が少ない。
(イ) 過去との間が近い。近頃である。最近である。
※大鏡(12C前)昔物語「まぢかき御簾・すだれの内ばかりや、おぼつかなさのこりて侍覧」
(ロ) 未来との間が近い。近い将来である。近い。
※オリンポスの果実(1940)〈田中英光〉一「あなたも、たしか、三十に間近い筈だ」
まぢか‐さ
〘名〙
あい‐ぢか あひ‥【間近】
〘形動〙 接近して間の近いさま。まぢか。
※太平記(14C後)二九「相近になれば、阿保と秋山と、にっこと打笑ふて、弓手に懸違へ馬手に開き合て」
ま‐ぢか【間近】
〘形動〙 まぢかいさま。すぐ近くであるさま。
※名語記(1275)八「まぢか如何、答目近也、但あしかきのまちかしといへる間近の義也」
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