

(凡)(はん)。卜文の字形には
を加えないものがあり、その字は〔説文〕にみえる古文の字形に似ている。もと風の意に用い、卜文は鳥形に
の声符を加える。風はこの鳳の飛翔によって生じ、四方の方神に、天馳せ使いとして仕える風神があり、四方の風神にそれぞれの神名があった。鳳が神鳥とされるのは、その伝承による。〔説文〕四上に「
鳥なり。天老曰く、鳳の象なり」としてその異相を列挙し、東方君子の国より出て、四海の外に
翔(こうしよう)し、
崘(こんろん)より西して弱水に羽を濯(あら)い、
(くれ)に風穴に宿るという。四方風神のことは〔山海経〕にもみえ、また〔書、尭典〕に四方羲和(ぎか)の治とされるもののうちに、風神の名が残されている。瑞鳥鳳凰のことは〔詩、大雅、巻阿(けんあ)〕に「鳳皇鳴きぬ 彼の高岡に 梧桐生ず 彼の
陽に」と歌われている。〔巻阿〕は〔万葉〕の吉野遊幸のような性質の詩
である。
m、
(鵬)b
ngは声近く、卜文の字形によって考えると、もと同源の字である。〔荘子、逍遥遊〕にみえる鵬は、モンスーン地帯における颱風(たいふう)現象を背景とする説話であろう。風piu
mはその神話的性格を失って、分化した語とみられる。
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鳳出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…中国の伝説上の霊鳥。鳳が雄,凰が雌。鳳皇とも書く。…
※「鳳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...