精選版 日本国語大辞典 「イエスキリスト」の意味・読み・例文・類語
イエス‐キリスト
(Iēsūs Khristos 「イエス」は神の救いの意のヘブライ語「イェホシューア」または「ヨシュア」のギリシア語音訳「イエスース」にあたり、「キリスト」はヘブライ語「メシア(救世主)」のギリシア語音訳「クリストス」から) キリスト教の創始者。その生誕年が西暦紀元とされるが、実際には差があると考えられている。「新約聖書」の四福音書によれば、ナザレ村の大工ヨセフの許嫁、処女マリアが聖霊によって身ごもり、ベツレヘムの廐の中で生まれた。少年時代をナザレで過ごし、三〇歳頃洗礼者ヨハネから洗礼を受け、荒野で四〇日間サタンと戦ってこれに打ち勝つ。のち、ガリラヤの野で多くの奇跡を行ない、神の国の近いことを説き、悔い改めて福音を信ぜよとすすめ、ユダヤ教の学者やパリサイ人(びと)を激しく非難する。のちエルサレムに入城した時、一二人の使徒のひとりイスカリオテのユダに裏切られ、ゴルゴダの丘で十字架にかけられた。しかし、預言通り死後三日目に復活し、四〇日を経て弟子たちの面前で昇天した。耶蘇(やそ)。イエズス。エス。
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