精選版 日本国語大辞典「他」の解説
た【他】
〘名〙
※宇津保(970‐999頃)内侍督「其の日頃は〈略〉相撲の事をのみ、たの御心なく、日の近くなるままに、急ぎて日々に参り給ふ」 〔孟子‐梁恵王〕
※中院本平家(13C前)三「朝恩のたにことなるを忘れて、みだりがはしう君をなみし参らせさせ給はん事、神慮の程はかりがたし」 〔白居易‐酬思黯戯贈詩〕
③ 外の事を思いめぐらす心。その事にそむき裏切るような気持。あだしごころ。ふたごころ。二心(にしん)。〔詩経‐鄘風・柏舟〕
④ ほかのところ。また、ほかの家。よそ。他所。「居を他に移す」
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