(読み)クウ

デジタル大辞泉の解説

くう【功】

手柄。功績。こう。
「この頃のわが恋力(こひぢから)記(しる)し集め―に申さば五位の冠(かがふり)」〈・三八五八〉

こう【功】

すぐれた働き。りっぱな仕事。てがら。「を立てる」「内助の
経験や努力の積み重ねで出てくる効果。ききめ。功用。「蛍雪(けいせつ)のを積む」
金鵄(きんし)勲章等級。一級から七級まであった。

こう【功】[漢字項目]

[音]コウ(漢) (呉) [訓]いさお いさおし
学習漢字]4年
〈コウ〉
立派な仕事。手柄。「功罪功績功名功利功労勲功成功戦功年功
ききめ。「奏功
工夫。技術。「気功
〈ク〉
ききめ。ごりやく。「功徳(くどく)功力(くりき)
工夫。手段。「功夫(くふう)
[名のり]あう・あつ・いさ・かた・かつ・こと・つとむ・なり・なる・のり

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精選版 日本国語大辞典の解説

くう【功】

〘名〙 (功の呉音) てがら。功績。
※万葉(8C後)一六・三八五八「此の頃のあが恋力記し集め功(くう)に申さば五位の冠(かがふり)

こう【功】

〘名〙
① 努力してなしとげた仕事。働きによって成功をおさめたそのてがら。働き。いさお。くう。
※続日本紀‐文武二年(698)六月丁巳「詔贈直広壱、以壬申年功也」
※源氏(1001‐14頃)末摘花「かのなでしこは、え尋ね知らぬを、重きこうに御心のうちにおぼし出づ」 〔書経‐大禹謨〕
② 良い結果を生み出すための、長い間の努力、修練、経験などの効用。転じて単なるききめの意にも用いる。→功入(い)る功を積む
※発心集(1216頃か)六「後には笛の功(コウ)つもりて並びなき上手に成けり」
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)山中「温泉(いでゆ)に浴す。その功有明に次と云」
③ 労働の対価として支払われるもの。労賃。また、経費をもいう。
※続日本紀‐文武二年(698)七月乙丑「於是始制笞法、令其功
※今昔(1120頃か)三一「竹を取て籠(こ)を造て、要する人に与へて、其の功を取て世を渡りける」
④ 売官の任料として国家に納められる私財。贖労の称で古くから見られるが、平安時代に「功」の語で広く行なわれ、国家の財源の一つ。鎌倉時代にも見られる。
※長秋記‐長承三年(1134)八月二七日「園城寺前年為山悪僧等焼亡、而公家以伯耆国功修造也」
⑤ てがらに対し、賞として与えられるもの。「功田」「功位」などと称して用いられる。
⑥ 役者評判記の役者の位付けで、上上吉の上に冠せる文字の一つ。「大」と同じく、「至」の上、「白極(しろごく)」の下に位し、老功格別なものの地位の称。〔劇場一観顕微鏡(1829)〕
⑦ 旧日本軍で、武功をあげた者に与えられた栄典。功一級から功七級までの七段階に分かれ、各級に叙せられたものは、金鵄(きんし)勲章を受けた。
※良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉中「今ならば金鵄勲章功(コウ)一級と言ふ所なんだが」
⑧ (形動) 強く勇猛なこと。また、そのさま。剛勇。
※浄瑠璃・鎌田兵衛名所盃(1711頃)名所屏風「薄手もおはぬ功の武者」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報