(読み)ダン

デジタル大辞泉の解説

だん【壇】

土を盛り上げてつくった、祭りその他の儀式を行う場所。
他より一段高くこしらえた場所。演壇・講壇など。「拍手を浴びてをおりる」
《〈梵〉maṇḍalaの訳。音写曼荼羅(まんだら)》密教で、修法のとき、仏像などを安置し、供物などを供える場所インドでは土壇、中国・日本では多く木壇を使用。

だん【壇】[漢字項目]

常用漢字] [音]ダン(呉) タン(漢)
〈ダン〉
土を小高く盛り、上を平らにした所。「花壇祭壇
他より一段高くした設備。「壇上演壇教壇降壇登壇仏壇
学芸の専門家の社会。「歌壇画壇楽壇詩壇俳壇文壇論壇
〈タン〉1に同じ。「土壇場(どたんば)

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世界大百科事典 第2版の解説

だん【壇 tán】

古代中国で祭祀をはじめ朝会盟誓,封拝などの大典を行うために,平たんな地上に設けられた土築の高い露台。古代以来,皇帝がとくに壇を築いて犠牲を供え,を燔(た)いて丁重を示し,みずから天神をまつる祭祀が行われた。《礼記(らいき)》祭法篇に〈柴を泰壇に燔き,天を祭る〉という()。古く殷・周時代においては,それはみずから遠祖の民族神信仰に連なるものであったとみられる。歴代の皇帝は,天命を受けて政をしく天子として,上帝をまつってその功徳に報ずる儀式を行うのがつねであった。

だん【壇】

仏事の法具名。座位より高く作り,上に法具等を配置するもの。堂の本尊を安置してある須弥壇(しゆみだん)は別として,法要の種類により必要な壇が違い,それを所定の位置に据える。多用されるのは,密教立(みつきようだて)の法要に用いる大壇(だいだん)と護摩壇(護摩)で,大壇は略式の修法壇で代用することもある。そのほか,聖天壇(しようてんだん),十二天壇,神供壇(じんくだん),灌頂壇(かんぢようだん),表白壇,施餓鬼壇(せがきだん)など壇の種類は多い。

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大辞林 第三版の解説

だん【壇】

一段と高くこしらえた所や設備。 「 -に登る」 「ひな-」
土を盛ったりして高くした祭りや儀式を行う場所。
mandala〕 土を盛ったり、木で囲ったりして作る修法や授戒などを行う特殊な場所。 → 曼荼羅まんだら

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精選版 日本国語大辞典の解説

だん【壇】

[1] 〘名〙
① 神事を行なうときの祭壇。〔日葡辞書(1603‐04)〕 〔史記‐封禅書〕
② (maṇḍala 曼荼羅の訳) 仏語。修法のとき、仏菩薩等を安置し、供物、供具などを並べ供える台。
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「修法せんに、五石いるべし。だん塗るに、土いるべし」
③ 仏語。受戒のときの戒壇。その構造や用途により種々の壇がある。
※観智院本三宝絵(984)下「ただ壇にのぼりて僧のうくるのみならず、又所に随て俗も受くべし」
④ 土などが高く盛ってある所。他よりいちだんと高くなっている場所。〔名語記(1275)〕
※虎明本狂言・文蔵(室町末‐近世初)「所は小早川の上の段、すぐ六石といふ所にて」
[2] 〘語素〙 専門を同じくする仲間の社会の意を表わす。「文壇」「俳壇」など、芸術関係の人々のまとまりをいうことが多い。

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