デジタル大辞泉
「病」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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やまいやまひ【病】
- 〘 名詞 〙
- ① ( ━する ) 病むこと。病気。いたつき。わずらい。疾病。
- [初出の実例]「天皇皇祖母の命の臥病(みヤマヒし)たまひしより」(出典:日本書紀(720)皇極二年八月(岩崎本訓))
- ② 欠点。短所。きず。また、詩歌・文章などで修辞上きらうこと。
- [初出の実例]「和歌の髄脳、いと所せう、やまひさるべき所多かりしかば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)玉鬘)
- ③ 苦労のたね。気がかり。心配。
- [初出の実例]「御こしはをれにけり。中納言は〈略〉それをやまひにていとよわく成給ひにけり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
やもうやまふ【病】
- 〘 名詞 〙 =やまい(病)
- [初出の実例]「茲を以て貶(おと)しめ失ひて惑(まとひ)を致して病(ヤマフスル)かな」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)八)
- 「おもき御病(ヤマフ)〈高良本ルビ〉をうけさせ給しかば」(出典:平家物語(13C前)一)
やみ【病】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「やむ(病)」の連用形の名詞化 ) 病むこと。やまい。病気。多く他の語と複合して用いる。「中風やみ」「肺病やみ」など。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「病」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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病
やまい
illness
バイオメディスン (生体医学) は病を身体に起こる普遍的な現象としてとらえ,身体に現れる異常 (病) には普遍的な解読コードがあるという公準から発展してきた。しかし病は近代医療のパラダイムにおいてのみとらえうる現象ではなく,病が人々にどのように受け入れられ意味づけられているかが問題となる社会・文化的な現象でもある。それゆえ多様な病気観に基づく医療体系がそれぞれの文化において見られる。近代医療からすると非合理・非科学的であり,未開と映る伝統的医療は,近代医療が逆に切り捨てざるをえなかった「病とは人間にとって何であるのか」という問いを新たに提示している。現代日本においても臓器移植や薬の投与など医療技術が社会倫理的な問題であるとの理解が広まり,現代医療そのものの見直しとともに医療を総合的・学際的にとらえようとする医療人類学が注目を集めている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の病の言及
【病気】より
…身体の痛み,不快感,機能の低下や不調和などで日常生活が妨げられる,個人の肉体的異変や行動の異変をいい,そのような状態の不在を健康という。
【病気と健康】
個人の肉体の機能や行動は自然的および社会的環境と密接に結びついているため,肉体や行動の異変についての解釈や,それへの対応は文化によって異なる。しかし,一般論としていえば,その解釈には自然的解釈と超自然的解釈の二つの様式があり,一方,異変への対応には,庇護と忌避の二つの理念と形態とがあって,それぞれ複雑な組合せをもっている。…
※「病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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