デジタル大辞泉
「細い」の意味・読み・例文・類語
こま・い【細い】
[形](多く西日本で)
1 形や量、数などが小さい。こまかい。
「何歳かい。何、十二、―・いな」〈蘆花・思出の記〉
2 けちけちしている。お金に細かい。「金に―・いことをいう」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ほそ・い【細】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]ほそ・し 〘 形容詞ク活用 〙 - ① 長く延びるものの断面や幅が小さい。
- (イ) 立体的なものの、さしわたし・直径が小さい。肢体などがやせている。太くない。
- [初出の実例]「或は指繊長く、或は腹失(ホソシ)」(出典:大智度論天安二年点(858))
- (ロ) 平面的なものの、さしわたし・幅が狭い。広くない。
- [初出の実例]「青柳の 細(ほそき)眉根を 笑(ゑ)みまがり」(出典:万葉集(8C後)一九・四一九二)
- ② 体積が小さい。こまかい。小さい。
- [初出の実例]「至りて細(ホソイ)こと一の極微のごとし」(出典:成唯識論寛仁四年点(1020))
- ③ 物の量、力などが少ない。かすかである。わずかである。
- (イ) 音声が小さい。騒音の少ない澄んだ感じの音色について用いることもある。
- [初出の実例]「灰変へて孔(あな)に為(な)りて、細(ホソキ)響(おと)有り。鳴鏑(なるかぶら)の如し」(出典:日本書紀(720)天智即位前元年是歳(北野本訓))
- (ロ) 気体状・液体状のものが、量的に少なく、盛んでない。
- [初出の実例]「庭燎(にはび)の煙のほそくのぼりたるに」(出典:枕草子(10C終)一四二)
- (ハ) 一般に物事の程度が弱々しい。事業、運勢などが隆盛でない。
- [初出の実例]「このおとどいとやむごとなくおはしまししかど、御すゑほそくぞ」(出典:大鏡(12C前)三)
- ④ 和歌・連歌などで、作風・感受性が繊細である、発想や表現がこまやかでなだらかである。
- [初出の実例]「春夏は太く大きに、秋冬はほそくからび、恋旅は艷に優しくつかうまつれ」(出典:無名抄(1211頃))
- ⑤ 射芸の語。張弓の弦と弓との間の距離が狭い。
細いの派生語
ほそ‐さ- 〘 名詞 〙
こま・い【細】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
- ① ものの大きさが小さい。年齢が少ない。こまかい。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「初さあはあの小(コ)まい身体に洋服を着ちょるぢゃらう」(出典:虻(1910)〈青木健作〉三)
- ② 度量がせまい。また、損得に抜け目がない。けちである。こまかい。
- [初出の実例]「なんせこまいさかい眼ェちらちらしてもた」(出典:初稿・エロ事師たち(1963)〈野坂昭如〉二)
細いの補助注記
「こまかい」より古く見られる形であるが、使用地域の限られた語か。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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