デジタル大辞泉 「覆水盆に返らず」の意味・読み・例文・類語
覆水 盆 に返 らず
1 一度別れた夫婦の仲はもとどおりにならないことのたとえ。
2 一度したことは、もはや取り返しがつかないことのたとえ。
[類語]
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いったん盆からこぼれた水はふたたび盆に返ることはないとの意で、一度離別した夫婦は元の鞘(さや)に収まることはないことや、一度しでかしてしまったことは取り返しがつかないことのたとえとして用いられる。中国、周の呂尚(りょしょう)(太公望)は読書に熱中して暮らしを顧みないので、妻の馬は愛想を尽かし、離縁をして家を出てしまったが、のちに呂尚が斉(せい)に封ぜられると、復縁を求めてやってきた。すると呂尚は一盆の水をとり、それを傾けて水を地上にこぼして、元のとおりに水を盆に戻すことができたなら、希望に応じようといった、とある『拾遺記』などの故事による。
[田所義行 2023年2月16日]
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