早早(読み)ハヤバヤ

デジタル大辞泉 「早早」の意味・読み・例文・類語

はや‐ばや【早早】

[副]
普通よりずっと早い時期に行うさま。「早早(と)店仕舞いする」「早早(と)返事をありがとう」
急いで行うさま。
「それこそ易い事、明日は―遣はし申すべき」〈浮・五人女・四〉
[類語](1早早そうそう早め尚早はやもう最早もはや今やすでとっくにつとに早くもとうにとうの昔とっくの昔先刻後悔先に立たずこのに及んで手遅れ後の祭り生まれた後の早め薬証文の出し後れ争い果ててのちぎり木喧嘩けんか過ぎての棒千切り十日の菊六日の菖蒲あやめに合わぬ花夏炉冬扇寒に帷子かたびら土用に布子ぬのこ今さら覆水盆に返らず

そう‐そう〔サウサウ〕【早早】

[名]その状態になってすぐの時。多く、他の語の下に付いて用いられる。「開店早早から忙しい」「会う早早用件を切り出す」
[副]急いで物事をするさま。はやばや。「あのようすだと早早帰るだろう」「早早用事を済ませる」
[類語]出だし出端でばな初っぱな立ち上がり当初初期始期はじめ滑り出し最初第一歩いち早くただちにとっととさっささっと速やか素早いすばしこい手早い敏速たちどころにたちまちすぐさますぐにすかさず間髪をれず時を移さず見る間に

はや‐はや【早早】

[副]人を促してかせる語。早く早く。
「遅し。―」〈宇津保・楼上上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「早早」の意味・読み・例文・類語

そう‐そうサウサウ【早早】

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「に」を伴って用いることもある ) 急いで事をするさま。はやばや。はやく。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「早々面々御帰り候へ」(出典:太平記(14C後)二三)
    2. [その他の文献]〔杜甫‐南楚詩〕
  2. [ 2 ]
    1. 時間的に早いこと。早い時期。
      1. [初出の実例]「まん中へわりこんで是は是はさうさうから、何をいいぶんなさるるぞ」(出典:浄瑠璃・国仙野手柄日記(1701)上)
    2. ( 多く、他の語に付けて ) その状態になってすぐであること。
      1. [初出の実例]「朝さうさう」(出典:至宝抄(1585))
      2. 「初春早々(ソウソウ)めでたい事」(出典咄本・鹿の子餠(1772)初夢)

はや‐ばや【早早】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 急いでことを行なうさまを表わす語。非常に早く。さっそく。
    1. [初出の実例]「高野の能に、いつかさて尋ぬる人をなど、軽々はやばやと謡ふべし」(出典:申楽談儀(1430)万事かかり也)
  3. ふつうよりも早い時期に動作事態が実現するさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「はやはや御能にあんどの分は、いんか申候也」(出典:禅竹宛世阿彌書簡‐永享年間(1429‐41)五月一四日)

はや‐はや【早早】

  1. 〘 副詞 〙 人をうながして急がせる語。早く早く。
    1. [初出の実例]「みなみのひさしにいでゐ給へるを、『はやはや』とてのせ給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)

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