もう

精選版 日本国語大辞典「もう」の解説

もう

〘副〙
① 時間的に経過して、すでにその状態になるさまを表わす語。はや。も。
史記抄(1477)二〇「一度誤て改めうとすれどもまうかなわぬぞ」
② 限定した数量を示す語を伴って、ある状況をさらにそれだけ続けよう、または、ある数量にさらにそれだけ加えようとする気持を表わす語。も。
※俳諧・霞の(1790)「最う一里翌を歩行ん夏の月〈一茶〉」
③ 間違いなくその状態であることを強めていう語。
滑稽本浮世床(1813‐23)初「こりゃ最(モ)うほんまの事でござります」
④ (あとに打消の語などを伴って) 同じ事をこれ以上繰り返したくないという気持を強調する語。二度とは。「こんな事はもう嫌だ」
洒落本・郭中奇譚(1769)弄花巵言「モウいひなんすナ」
[補注](1)副詞「も」と同語源の語であるが、その成立の前後は不明。
(2)「ロドリゲス日本大文典」には「mǒ(マウ) ハヤ」の形が見られる。同義の「ま」「まあ」が転じて「も」「もう」となったものか。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「もう」の解説

もう

[副]
現に、ある事態に立ち至っているさま。また、ある動作が終わっているさま。もはや。既に。「もう手遅れだ」「もう子供ではない」「今泣いた烏がもう笑った」
あとわずかの時間で、ある事態になるさま。まもなく。やがて。じきに。「もう終わりますから、しばらくお待ちください」「もう来るだろう」
現にある事物・状態などに、同じものを付け加える気持ちを表す語。さらに。いま。「もうちょっとで車にひかれるところだった」「もう片方の靴下が見つからない」
(あとに打消しの語などを伴って)同じ事をこれ以上繰り返したくないという気持ちを強調する語。二度とは。「もうしませんから許してください」「戦争はもうごめんだ」
自分の判断・感情などを強める気持ちを表す語。感動詞的にも用いる。まさに。なんとも。「これはもう疑う余地のない事実だ」「嫌になっちゃうなあ、もう
[類語](1早早はやばや早早そうそう早め尚早最早もはやはや早くも今やすでとっくにとうにとうの昔とっくの昔つとに先刻/(2じき間もなく程なくそろそろ今にもすぐ直ちに早速すぐにすぐさま直接今にそのうちやがていつかいずれ追い追い追って追っ付け早晩きた日ならずして遅かれ早かれ近日近近ちかぢか近近きんきん後日他日不日又の日近く遠からず/(3あと更になおまだもっとよりなおさらますます一層一段と余計いやが上にいよいよも少しもう少しずっと今一つもう一ついまいち今少しもそっとぐっとぐんと

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