もう(読み)モウ

デジタル大辞泉の解説

もう

[副]
現に、ある事態に立ち至っているさま。また、ある動作が終わっているさま。もはや。既に。「もう手遅れだ」「もう子供ではない」「今泣いた烏がもう笑った」
あとわずかの時間で、ある事態になるさま。まもなく。やがて。じきに。「もう終わりますから、しばらくお待ちください」「もう来るだろう」
現にある事物・状態などに、同じものを付け加える気持ちを表す語。さらに。いま。「もうちょっとで車にひかれるところだった」「もう片方の靴下が見つからない」
(あとに打消しの語などを伴って)同じ事をこれ以上繰り返したくないという気持ちを強調する語。二度とは。「もうしませんから許してください」「戦争はもうごめんだ」
自分の判断・感情などを強める気持ちを表す語。感動詞的にも用いる。まさに。なんとも。「これはもう疑う余地のない事実だ」「嫌になっちゃうなあ、もう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

もう

時間や程度が、ある基準や節目を超える意を表す。もはや。 -あれから一年たつ -これ以上食べられない
時間や場所にある基準点を定めて、それに近づく意を表す。まもなく。 -そろそろ頂上だ 駅は-すぐそこだ -着くころだ
[0] すでにある基準や状態に達しているのに、さらに加える意を表す。さらに。 -一杯飲もう -少し右へ寄って -一度やってみよう
その時点までにある動作が終了していたり、ある状態になっていたりする意を表す。 彼は-帰った -三時を過ぎた
ある感情や感動が高まったときに用いられる語。 -、最高だわ -、悲しくて悲しくて -、ほんとにすごいんだ
やや非難・叱責の気持ちをこめていう語。 -、何度言っても聞かないんだから ひどいんだから、- 歴史的仮名遣いをまうとする説もある

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

もう

meaning">〘副〙
① 時間的に経過して、すでにその状態になるさまを表わす語。はや。も。
史記抄(1477)二〇「一度誤て改めうとすれどもまうかなわぬぞ」
② 限定した数量を示す語を伴って、ある状況をさらにそれだけ続けよう、または、ある数量にさらにそれだけ加えようとする気持を表わす語。も。
※俳諧・霞の(1790)「最う一里翌を歩行ん夏の月〈一茶〉」
③ 間違いなくその状態であることを強めていう語。
滑稽本浮世床(1813‐23)初「こりゃ最(モ)うほんまの事でござります」
④ (あとに打消の語などを伴って) 同じ事をこれ以上繰り返したくないという気持を強調する語。二度とは。「こんな事はもう嫌だ」
洒落本・郭中奇譚(1769)弄花巵言「モウいひなんすナ」
[補注](1)副詞「も」と同語源の語であるが、その成立の前後は不明。
(2)「ロドリゲス日本大文典」には「mǒ(マウ) ハヤ」の形が見られる。同義の「ま」「まあ」が転じて「も」「もう」となったものか。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

指定感染症

感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)の一類~三類感染症に分類されていない感染症のうち、一類~三類に相当する対応の必要が生じたものについて、1年間を期限に政令で指定する感染症...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

もうの関連情報