たんと(読み)タント

デジタル大辞泉 「たんと」の意味・読み・例文・類語

たん‐と

[副]
数量の多いさま。たくさん。たっぷり。「まだたんと残っている」「たんとおあがり」
程度のはなはだしいさま。非常に。
「―きのどくがる顔つき」〈浮・一代男・八〉
[類語]ごまんとどっさりわんさとうんとふんだんたっぷりなみなみたくさん一杯十分しっかりがっつり思い切り思う存分夥しい多く数数かずかず多数数多すうた無数多量大量大勢おおぜい大挙多勢多人数大人数衆人莫大膨大巨万豊か潤沢無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作あまた多多いくらもいくらでもざらにごろごろ十二分に豊富に腐るほどしこたまたんまり仰山ぎょうさん多め数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほど

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精選版 日本国語大辞典 「たんと」の意味・読み・例文・類語

たんと

〘副〙
① 数量が多いさまを表わす語。たくさん。どっさり。多量に。
※玉塵抄(1563)二三「たき木のしばをたんと山のやうにつみかさねて」
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)六「コレ礒様。言ふ事がたんと有」
② 程度がはなはだしいさまを表わす語。大変に。非常に。
※評判記・満散利久佐(1656)高天「気だてたんと。おもくれ、折ふしは、気のどく成程也」
※藤鞆絵(1911)〈森鴎外〉「たんと馬鹿にして入らっしゃい」
[補注]形容動詞的用法の例として、「稲熱病岩倉政治〉九」に「河合様ところのあのたんとな書物。なんしろ恐ろしいもンぢゃ」がある。

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普及版 字通 「たんと」の読み・字形・画数・意味

【憚】たんと

貪欲。

字通「憚」の項目を見る

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