徳用(読み)トクヨウ

デジタル大辞泉 「徳用」の意味・読み・例文・類語

とく‐よう【徳用/得用】

[名・形動]
値段のわりに利益のあること。安くて得なこと。また、そのさま。「―な(の)洗剤」「―品」
徳があり、応用の才を備えていること。
「汝は坐道場の―を備へたり」〈盛衰記・一〉
功徳くどくの力。とくゆう。
「今この経の―にて…竜女成仏」〈謡・海人
もうけ。利益。
一年に二千両づつ―がある」〈松翁道話・三〉
[類語]安い安値廉価安価安め割安格安低廉安直安上がり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「徳用」の意味・読み・例文・類語

とく‐よう【徳用・得用】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 徳用 ) 徳を備え、応用する才能があること。
    1. [初出の実例]「汝は坐道場之徳用(トクヨウ)を備たり」(出典源平盛衰記(14C前)一)
  3. 利益。もうけ。
    1. [初出の実例]「相場物に利を得て其徳用(トクヨウ)を少しも身にはつけず、皆色事に打入て」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)三)
  4. ( 形動 ) 値段の安いわりによく役に立つこと。用いて利益の多いこと。また、そのさま。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「古いやつは手ぬぐひに、おつかひなさるが御徳用(トクヨウ)」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初)
  5. とくゆう(徳用)

とく‐ゆう【徳用】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 徳によって生ずる働き。功徳の力。
    1. [初出の実例]「袈裟の徳用(トクユフ)をもて済生利物の願念をやはたすと存じて」(出典:口伝鈔(1331)中)
  3. とくよう(徳用)

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