

立〕觸 ケガル・コトニ・フルナリ・フル・ナツク・カカル
zjiokは声義近く、觸は牡獣が角を以て争う意。
は〔説文〕八下に「气(き)を
んにして怒るなり」とあり、そのときの奮怒するさまをいう。獨(独)dokも声韻の関係があり、同じ系列の語である。
▶・触器▶・触機▶・触禁▶・触景▶・触激▶・触撃▶・触蹶▶・触忤▶・触罪▶・触死▶・触刺▶・触邪▶・触手▶・触処▶・触緒▶・触地▶・触置▶・触抵▶・触觝▶・触塗▶・触動▶・触突▶・触熱▶・触発▶・触犯▶・触鼻▶・触鋒▶・触冒▶・触網▶・触目▶・触癢▶・触類▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
江戸時代の幕府制定法の一形式。〈御触〉〈御触書〉〈御触事〉と呼ばれた。幕府の法令は通常,〈御触書〉もしくは〈達(たつし)〉の形式で公布され,〈御触書〉は一般にひろく触れ知らせる場合に用いられ,〈達〉は関係官庁または関係者だけに通達するときに用いられた。〈御触書〉は,老中,若年寄の部局で草案が作成され,将軍の裁決を経たのち,表右筆(おもてゆうひつ)部屋でその写しを必要な部数だけ作り,〈書付〉の形で老中みずから,あるいは大目付,目付,三奉行,その他各方面にこれを配布し,彼らをして関係方面または一般に触れさせたのである。いかなる方面に配布するかは,御触の内容により一定していない。江戸では,老中から出された御触を〈惣触(そうぶれ)〉,町奉行が管轄内の事項について発した御触を〈町触〉といった。幕府は数次にわたり〈御触書〉を編集して〈御触書集成〉を作っている。
執筆者:平松 義郎
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江戸時代,幕藩領主が定めた法令・命令を広く知らせる行為,また公布された法度類。比較的広範囲に触れ出されるものを触,関係部局だけに通達するものを達(たっし)といって区別したといわれるが,幕府の編集した「御触書集成」は触と達の別なく収録している。触書は触を書き付けたもの。幕府が全国に公布する触書は表右筆(ゆうひつ)が必要な部数を作り,老中から大名留守居,大目付・目付らに渡され,そこから大名・旗本領へ,一方,町奉行・代官を通じては幕領町村へ回達された。町奉行から管下の町に触れられた法令を町触,浦方のみを対象とした法令を浦触という。寺院へは寺社奉行から各宗派の触頭(ふれがしら)を通じて全国の寺院へ伝えられた。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…分別的な認識)→(4)名色(みようしき)(精神的要素と物質的要素。認識の対象)→(5)六入(ろくにゆう)(眼・耳・鼻・舌・身・意の六種の感官)→(6)触(そく)(認識,感官,対象の接触)→(7)受(じゆ)(苦楽などの感受)→(8)愛(渇愛(かつあい)。本能的欲望)→(9)取(しゆ)(執着。…
…その間に発達する谷はいずれも短く,わずかに東流する谷江川と幡鉾(はたほこ)川に比較的広い河谷平野が見られる。 集落は触(ふれ)とよばれる農村と,浦とよばれる漁村とからなり,前者は散村,後者は集村の顕著な対照をなす。台地上に発達する散村は古来〈在〉とよばれた農業集落であるが,触と称する小字に統合されて,江戸時代には耕地権のみを与えられていた。…
…達書(たつしがき)として書面で令達されたほか,口頭で申し渡す口達(くたつ∥こうたつ)もあった。幕府の法令は通常触(ふれ)もしくは達の形式で公布されたが,触が比較的広い範囲に触れ知らせるものであったのに対し,達は関係役所または関係者にのみ伝える場合に用いられた。したがって一般的な法規よりも,一回限りの具体的処分や,部内の訓令・通達というべきものが多かった。…
…宗門改め,度量衡,交通など江戸幕府の全国的支配権に属することを除けば,藩はかなりの自律を認められ,〈万事江戸之法度の如く,国々所々に於て之を遵行すべし〉(寛永12年武家諸法度)といった限定はあるものの,各藩はそれぞれ別個の藩法を施行した。一方,幕府制定法には,諸大名にも触れ知らせる法と,幕府領のみに発する法とがあった。前者について藩はおおむねこれを遵奉し,公儀御触(触)を藩内に触れ流したものの,藩の実情に合わない場合などあえてこれを無視し,藩内に施行しなかったこともまれではなかった。…
…江戸時代,町方に対し発せられた触(ふれ)。江戸幕府および諸藩の制定法は,触の形式で一般人民に公示され,町方へは町触として,その地の奉行が伝達した。…
※「触」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...