出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
愛知県西部の臨海工業都市。1969年横須賀町と上野町が合体,市制。人口10万7690(2010)。知多半島の北西端に位置し,北は名古屋市に接する。旧横須賀町の伊勢湾に面する海岸は古くから漁業の盛んな地であったが,1666年(寛文6)尾張藩2代藩主徳川光友が潮湯治のため横須賀御殿を建設したのを契機に町屋が形成された。1715年(正徳5)御殿は取り壊されたが,85年(天明5)には知多郡74ヵ村を統轄する横須賀代官所が置かれ,郡北西部の行政中心として発展した。1959年の伊勢湾台風の災害復興と並行して浅海面の埋立てが始まり,東海製鉄(現,新日本製鉄)名古屋製鉄所をはじめとした重化学コンビナートの用地となり,名古屋南部臨海工業地域として発展した。漁業はほとんど消滅,農業も年々縮小,兼業化しているが,海岸の砂丘地域や丘陵地で野菜栽培が行われ,特産品としてフキがある。洋ラン栽培にも力を入れ〈鉄とランのまち〉で活性化が進められている。江戸時代中期の儒者細井平洲の出生地としても知られる。名鉄常滑線・河和線,伊勢湾岸自動車道,国道247号線が通じる。
執筆者:溝口 常俊
茨城県東部,那珂郡の村。人口3万7438(2010)。久慈川河口南岸にあり,太平洋に面する。村域の大部分は常陸台地上にあり,海岸沿いに砂丘が発達する。かつては純農村であったが,1956年日本原子力研究所の東海研究所建設が始まり,動力炉・核燃料開発事業団東海事業所(両者は統合により,現在独立行政法人の日本原子力研究開発機構東海研究開発センターとなっている),日本原子力発電東海発電所などが次々に設置され,原子力施設を中心にした地域整備が進められた。これに関連して民間の原子力産業事業所も進出し,日本を代表する原子力研究センターとなっている。南部の真崎浦は幕末から始まって1938年に完成した干拓地。村松には十三詣の行事で知られる真言宗豊山派の虚空蔵堂がある。JR常磐線,国道6号線が通じる。
執筆者:千葉 立也
韓国,江原道東海岸の都市。人口9万5485(1995)。〈東海〉は日本海をさす朝鮮での呼称でもある。韓国最大の炭鉱地帯,太白山脈中の太白山地域を背景に,石炭,セメント,鉄材などの諸工業が発達し,1980年に市に昇格した。南に隣接する三陟(さんちよく)とともに江原道随一の工業地帯となっており,自然資源の豊富な太白山地開発の拠点である。市域は大きく北坪と墨湖の2地区に分かれ,前者は太白山脈以西と三陟,三和など沿岸工業地帯や太白山地をつなぐ要地であり,墨湖は日本海漁業や海外貿易の基地である墨湖港を中心としている。嶺東高速道の開通(1976)により首都ソウルとの距離が3時間余りに短縮され,五十川峡谷や北坪海水浴場などが観光地となっている。
執筆者:谷浦 孝雄
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敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
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