ルビー(英語表記)ruby

翻訳|ruby

デジタル大辞泉 「ルビー」の意味・読み・例文・類語

ルビー(ruby)

コランダムの一。微量に含まれるクロムのために赤色をし、宝石として珍重される。ミャンマーなどから産出。紅玉。
[類語]宝石たまぎょく宝玉勾玉原石金剛石ダイヤモンド玻璃石英水晶クリスタルクオーツ紫水晶アメシスト瑪瑙猫目石キャッツアイエメラルド翠玉緑玉石トパーズ黄玉オパール蛋白石トルコ石ターコイズガーネット柘榴石瑠璃鋼玉サファイア翡翠碧玉琥珀真珠パール

ルビー(Ruby)

オブジェクト指向プログラミングが可能なスクリプト言語の一。日本のまつもとゆきひろが開発したフリーソフトウエア。平成24年(2012)に日本のプログラミング言語として初めて、国際標準化機構ISO)および国際電気標準会議IEC)の国際規格として承認された。

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精選版 日本国語大辞典 「ルビー」の意味・読み・例文・類語

ルビー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] ruby )
  2. 紅色の鋼玉。濃紅色で透明なものが優良で、珍重される。主産地はミャンマーなど。紅玉。
    1. [初出の実例]「幾個、拇大の宝石(ルービー)五彩の光を放て」(出典:浮城物語(1890)〈矢野龍渓〉五〇)
  3. 約五・五ポイントに相当する欧文活字の大きさを表わすイギリスでの古い呼び名。→ルビ。〔舶来語便覧(1912)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「ルビー」の意味・わかりやすい解説

ルビー
ruby

和名を紅玉という。アルミナの結晶であるコランダムのうち,赤色透明のものをルビーといい,その他の色はすべてサファイアの名称で呼ばれる。赤色は少量の酸化クロム(Ⅵ)CrO3の含有による。中世以前においては,赤色透明の宝石はすべてルビーと称されていた。ルビーの真っ赤な色は,不滅の炎と信ぜられ,燃え上がる情熱や深い愛情を象徴するものと考えられていた。また,血の色を思わせるその赤さは,出血や炎症の病に効果あると思われ,不死身の力を授けるものとして,戦場での傷よけの護符であり,また婦人の出産のお守りとしても貴ばれてきた。熱情,仁愛,威厳を象徴し,7月の誕生石である。やや濃色の赤であるピジョン・ブラッド(鳩の血)色が最高とされる。主要産地はミャンマー,スリランカ,タイ,ケニア,タンザニア,インドなどである。このうち,ミャンマー産出のルビーが,他の産地の石よりも酸化クロムの含有が多く,しかも純度が高いため美しい濃赤色を示す。それに次ぐスリランカ産は一般にやや淡色で,色調が明るい傾向を示す。これに対してタイ産のものは,鉄分(Fe2O2)の含有が多くなって,やや濃色もしくは褐色を帯びた赤色である。コランダムには,他鉱物であるルチルが細い針状の結晶となって内包されていることが多い。これらは主結晶の六方晶系の柱面と平行に密に,互いに120度に交差して存在する。これらが細く密度高く分布するときは,その絹糸状の所見からシルク・インクルージョンと呼ぶ。このシルク組織が顕著に発達した原石を,光軸に合わせてカボション・カットした場合は,アステリズム(星彩)効果を示すスター・ルビーとなる。合成ルビーの製造は,1904年以降フランスのベルヌーイA.Verneuilによって発明された火炎溶融法によって行われてきた。最近では各国でフラック法や熱水法による新しい単結晶成長法によって製造されるようになり,天然ルビーに近いものができるようになったため,天然石と合成石との鑑別にますます困難さを加えるようになっている。
執筆者:

フランスのレンヌの司教マルボードMarbodeの《宝石の書》(11世紀)によると,ドラゴンの額のまんなかには赤味を帯びた一個の目があって,〈カルブンクルスcarbunculus〉(ラテン語で〈小さな炭火〉の意)と呼ばれている。カルブンクルスはどんな宝石よりも赤い燃えるような光を放っていて,いかなる闇をもってしても,この晃(こう)々たる光を消すことはできない。古代から中世にかけての伝承では,このカルブンクルスはルビーやガーネットのような赤い色の宝石一般を意味していたが,しだいにその意味を変えて架空の宝石のような色合いを強め,ついには錬金術の象徴のような観念的なものとなった。14世紀スペインの哲学者ライムンドゥス・ルルスの書いた錬金術の書は,近年では偽書とされているが,そこでは〈賢者の石〉とカルブンクルスとが同一視されている。大プリニウスの《博物誌》にもカルブンクルスが出てくるが,これはどうやら赤い宝石一般のことらしい。ルビーという言葉は中世ラテン語のrubinus(赤い)からきているので,まだプリニウスの時代には用いられていなかったのである。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルビー」の意味・わかりやすい解説

ルビー
るびー
ruby

赤色を呈するコランダムの宝石名。紅玉(こうぎょく)ともいう。再結晶炭酸塩岩中、泥質岩起源の接触変成岩、あるいはこれらから導かれた砂鉱(漂砂鉱床)中に産する。赤い色は三価のクロム(Cr3+)によるもので、多いものでは数%に及ぶ。合成ルビーも純粋なアルミナ溶融物に三二酸化クロム(Cr2O3)を添加してつくられる。鉱物学的諸性質は純粋なコランダムのものと一致するが、鉱物であるコランダムによくみられる裂開は発達しない。日本では大分県宇目(うめ)町(現、佐伯(さいき)市宇目)の木浦(きうら)鉱山(閉山)から発見されたが、岐阜県や四国でも微量を産することが報告されている。主要産地はミャンマー、タイ、スリランカ、マダガスカルなど。ダイヤモンドのように安定した供給源がないため、これより価格は高い。宝石としてはダイヤモンドに次いで硬く、研磨剤、時計の軸受、レーザーなどに使用される。7月の誕生石。赤を意味するラテン語rubeusに由来する。

[加藤 昭 2018年12月13日]


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百科事典マイペディア 「ルビー」の意味・わかりやすい解説

ルビー

赤いコランダムの宝石名。最も高価な宝石の一つ。色はローズ色,紅,やや紫色を帯びた濃赤色などがある。赤色は微量のクロムによるといわれる。カボション・カットにすると白い六方の星形の光(星彩)が現れるものはスター・ルビーと呼ばれる。これは微小な不純物や双晶面の反射による光学現象。主要産地はタイ,ミャンマー,スリランカなど。合成ルビーは1904年ころのフランスのA.ベルヌーイの発明後,各種の方法で作られている。また,レーザーにも使用。紅玉という呼称もある。→サファイア
→関連項目アルミナ貴石誕生石宝石

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化学辞典 第2版 「ルビー」の解説

ルビー
ルビー
ruby

鋼玉(コランダム)の一種.紅い鋼玉,あるいは単に紅玉といわれる.赤色宝石の代表として珍重される.赤色はCrの存在による.ミャンマー,タイ,スリランカ,インドなどに産出する.人工的にはAl2O3の溶融物から,あるいは水熱合成によりつくられる.1960年にCr 0.05質量% を含むルビーの単結晶を利用するレーザー光が開発された.光励起された三価のクロムイオンは694.3 nm の波長の単色光を発する.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルビー」の意味・わかりやすい解説

ルビー
ruby

コランダムの一種。赤色系統の色調を示すコランダムの美結晶に対する宝石名。赤色宝石の代表として古来珍重されている。7月の誕生石。赤色は主として微量に含まれているクロムによる。ミャンマーの接触交代鉱床,タイ,スリランカ,インドなどの漂砂鉱床が主産地。 1900年代初頭に A.ベルヌイユが溶融法 (→ベルヌイユ法 ) により初めて合成に成功。現在では熱水合成法によっても合成されている。世界最大のルビーはロシア皇帝の宝冠についていた 414.3カラットのもの。

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デジタル大辞泉プラス 「ルビー」の解説

ルビー

アントニオ・ストラディバリ製作によるバイオリン。1708年製。名称は紅いニスの色にちなむ。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ルビー」の解説

ルビー

「Ruby」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のルビーの言及

【鉱物】より

…しかし鉱物の呈色にはその原因が不明の場合もある。例えばルビーの紅色の原因については,少量含有されるクロムによるものとする説と,結晶中に散在する異種微少結晶の包有物に起因するとする説もあり,問題が残されている。(e)光沢 鉱物の呈色は表面における反射光だけが観察される場合と,照射された光線の一部が鉱物内に透過し,その内部より反射された光と表面の反射光とが重複して観察される場合とがある。…

【コランダム】より

…鋼玉ともいう。美しい赤色のものはルビー,また青色のものはサファイアといわれ,宝石として珍重される鉱物。化学組成はAl2O3であるが,少量のFe2O3,TiO2,Cr2O3などを含むものがある。…

【人工鉱物】より

…天然に産出する鉱物と同一の成分,構造,組織を,化学的・物理的手法で達成したものをいい,構造,組織が天然鉱物と同一で,成分,組成を異にする無機固体,あるいはさらに広く一般の無機固体も含める場合がある。合成鉱物synthetic mineralはほぼ同義に用いられるが,溶融再結晶化であるルビーやダイヤモンド製作は,厳密にいえば合成ではない。 鉱物,特に宝石,貴石の人工鉱物化はかなり古くから試みられたが,実質的に開始されたのは近代化学の勃興と軌を一にし19世紀からである。…

※「ルビー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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