デジタル大辞泉 「領」の意味・読み・例文・類語
りょう【領】[漢字項目]
[学習漢字]5年
1 首筋。うなじ。「
2 着物のえり。「
3 重要なところ。「綱領・要領」
4 中心になって取り仕切る。また、その者。「領事/
5 先頭に立って率いる。「領導」
6 自分のものとして所有し、支配する。また、その場所。「領域・領海・領主・領土・領有/英領・横領・寺領・所領・占領・属領・自治領」
7 受け取る。「領収/受領・拝領」
8 心に受け入れる。承知する。「領解・領承」
[名のり]おさ・むね
[難読]


(しうせい)(すくもむし)の如し」とみえる。要(腰)と領とは、人体の枢要のところであるから、最も重要なところを要領という。統領・支配の意よりして領略・領悟の意となる。衣服では領袖が大事な部分とされた。
領・所領・将領・青領・占領・総領・統領・頭領・拝領・簿領・方領・捧領・本領・要領出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
(1)近世における領主支配地の単位の呼称。御領,領分,領地,領域などと称されるが,大名の所領について尾州領,川越領,棚倉領などともいわれている。(2)中世から近世前期に用いられた行政単位の名称。中世の国,郷,荘,保という支配系列が戦国時代に荘,保が消滅し郷が領に改編された。関東の場合,後北条氏は軍事組織を衆,行政組織を領としたが,領は数ヵ村の郷村を含んだ広域行政体となった。武蔵国松山領の範域は松山城で吹く法螺貝(ほらがい)の聞こえる範囲といわれる。徳川氏の関東入国を契機に領は継承,再編成された。武蔵国の場合,近世中期幕府の調査によると全22郡に82領の存在が確認されている。それによると,領は1郡内に2~14領が含まれている。近世前期の領は幕府,諸藩の支配単位となり,代官支配地や検地施行の基準となったが,とくに幕領で顕著な貫高制による検地は領別に行われている。近世中期に至り組に改編された例もあるが,領は消滅した。
執筆者:神崎 彰利
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…近世から現在に至るまで行われてきた治水の根本は,利根川のもつこのような地形的特性を考慮したものである。1900年の改修以前の利根川治水は,江戸初期につくられた中条堤と,その南方の埼玉東部平野に散在する多くの〈領〉と称する水防単位によって行われた。中条堤はふつうの堤防と違って利根川の流路と直角に,右岸側の埼玉東部平野北端の熊谷扇状地東端と利根川との間につくられた堤防である。…
※「領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...