一辺倒(読み)イッペントウ

デジタル大辞泉 「一辺倒」の意味・読み・例文・類語

いっぺん‐とう〔‐タウ〕【一辺倒】

特定対象だけに心を傾けて、他は顧みないこと。「アメリカ一辺倒政策」「夏はもっぱらビール一辺倒だ」
[補説]第二次大戦後、毛沢東論文で使われ流行した語。
[類語]ひたすらいちずひたむき一筋ただただただ専一ひとえに一心一念一路一散一目散一直線一本槍一点張り一意専心営営せっせ遮二無二無二無三がむしゃら一心不乱脇目も振らずまっしぐらしゃかりきしゃにむに無心粉骨砕身無我夢中熱中夢中直線的専心専念没入没頭没我傾注傾倒猪突猛進ストレート我を忘れるこんを詰める身を入れる身を砕く心血を注ぐ

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精選版 日本国語大辞典 「一辺倒」の意味・読み・例文・類語

いっぺん‐とう‥タウ【一辺倒】

  1. 〘 名詞 〙 一方にだけかたよること。一つの方面にだけ熱中すること。
    1. [初出の実例]「母性愛一辺倒といいますか、もう、思慮を失っておるので」(出典:自由学校(1950)〈獅子文六〉不同調)

一辺倒の語誌

毛沢東が一九四九年七月発表の論文中に「要向社会主義一辺倒」と書いたところから日本に流行し、「向米一辺倒」「親米一辺倒」「親ソ一辺倒」など、政治や外交方面のことに多く用いられた。

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