デジタル大辞泉 「唯」の意味・読み・例文・類語 ただ【▽唯/×只/▽但】 《「直ただ」と同語源》[副]1 そのことだけをするさま。それよりほかにないと限定するさま。ひたすら。もっぱら。「―時間ばかりかかる」「―無事だけを祈る」2 数量・程度などがごく少ないさま。わずかに。たった。「正解は―の三人だった」「―一度しか休まない」3 (「ただ」+動詞の連用形+「に」+動詞の形で)そのことだけが行われるさま。ひたすら。「―泣きに泣く」[接]前述の事柄に対して、条件をつけたりその一部を保留したりするときに用いる。ただし。「出かけていい。―、昼までには帰るように」[類語](1)ひたすら・専ら・単たんに・唯ただに・偏ひとえに・一いつに・いちず・ひたむき・一筋・ただただ・専一・一心・一念・一路・一散・一目散・一直線・一本槍・一点張り・一辺倒・一意専心・営営・せっせ・遮二無二・無二無三・がむしゃら・一心不乱・脇目も振らず・ひとえに・まっしぐら・しゃかりき・しゃにむに・無心・粉骨砕身・無我夢中・熱中・夢中・直線的・専心・専念・没入・没頭・没我・傾注・傾倒・猪突猛進・ストレート・我を忘れる・根こんを詰める・身を入れる・身を砕く・心血を注ぐ/(2)たった・たかが・せいぜい・わずか・僅僅きんきん・たかだか・少ない・少し・ほんの・少しく・少少・ちょっと・ちょいと・ちと・ちっと・ちょっぴり・いささか・いくらか・いくぶん・やや・心持ち・気持ち・多少・若干・二三・少数・少量・数えるほど・しばらく・なけなし・低い・手薄・少なめ・内輪・軽少・軽微・微弱・微微・微少・僅少きんしょう・些少さしょう・最少・微量・ちびちび・一つまみ・一握り・一抹・一息・紙一重・雀すずめの涙・鼻の差・残り少ない・ちょこっと・ちょこんと・ちょっこり・ちょびちょび・ちょびっと・ちょぼちょぼ・ちょろり・ちょんびり・ちょんぼり・ちらり・爪の垢あか・小口・ささやか・寸毫すんごう・プチ・ほのか・幾ばく・微塵みじん・些細ささい・まばら・あるかなきか・一縷いちる・心ばかり・印しるしばかり・形ばかり/()但し・尤もっとも・とは言え・だが たんだ【▽唯】 [副]《「ただ」の撥音添加》「ただ」を強めていう語。「―一人の息子」〈有島・星座〉[類語]ただ・たった・たかが・せいぜい・わずか・僅僅きんきん・たかだか・少ない・少し・ほんの・少しく・少少・ちょっと・ちょいと・ちと・ちっと・ちょっぴり・いささか・いくらか・いくぶん・やや・心持ち・気持ち・多少・若干・二三・少数・少量・数えるほど・しばらく・なけなし・低い・手薄・少なめ・内輪・軽少・軽微・微弱・微微・微少・僅少・些少・最少・微量・ちびちび・一つまみ・一握り・一抹・一息・紙一重・雀の涙・鼻の差・残り少ない ゆい【唯】[漢字項目] [常用漢字] [音]ユイ(呉) イ(ヰ)(漢) [訓]ただ〈ユイ〉ただ…だけ。「唯一・唯識・唯美・唯我独尊・唯心論・唯物論」〈イ〉「はい」という承諾の返事。「唯唯諾諾/諾唯」 い【唯】[漢字項目] ⇒ゆい 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「唯」の意味・読み・例文・類語 たんだ【唯】 〘 副詞 〙 「ただ(唯)」を強めていう語。[初出の実例]「たんだ弱りに弱り、すでに末期に見え候ふ時」(出典:謡曲・隅田川(1432頃)) いヰ【唯】 〘 感動詞 〙 相手のことばに謹んで従うことを表わす返事のことば。はい。〔論語‐里仁〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「唯」の読み・字形・画数・意味 唯常用漢字 11画 [字音] イ(ヰ)・ユイ[字訓] しかり・これ・ただ[説文解字] [甲骨文] [金文] [字形] 会意口+隹(すい)。〔説文〕二上に「するなり」とあり、唯諾は応答の語である。また口に従う字とするが、口は祝告の器である(さい)で、祈り。そのが蠱(こ)に禍されているときは雖となり、保留・限定の意となる。唯は鳥占(とりうら)。はじめ隹を用い、のち唯・惟・維を用いる。鳥占によって神意の是とするところを隹という。肯定の応答である。[訓義]1. しかり、はい、よし。2. 発語の辞に用いて、これ。3. 神意によって与えられる特定のもの、唯一のものとして、ただ。卜辞に「唯(あ)り」と用いることがあり、その限定した用法とみてよい。[古辞書の訓]〔名義抄〕唯 タダ・ヒトリ・タカシ 〔立〕唯 ウケタマハル・モハラ・ヒトリ・タダ・タカシ[語系]唯・維jiui、隹tjiui、雖siuiは一系の語。隹が初文。雖は唯の逆接態。また、有hiuも声近く、古くは隹・唯をその義に用いることがあり、のちその限定義に用いる。[熟語]唯阿▶・唯唯▶・唯謹▶・唯今▶・唯是▶・唯然▶・唯諾▶・唯独▶・唯兪▶・唯一▶・唯識▶・唯心▶[下接語]阿唯・応唯・諾唯 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by