精選版 日本国語大辞典 「夢中」の意味・読み・例文・類語
む‐ちゅう【夢中】
〘名〙
① 夢を見ている間。夢の中。
※文華秀麗集(818)上・早春別阿州伴掾赴任〈紀末守〉「欲識我魂随子去、羈亭夜夜夢中看」 〔列子‐周穆王〕
② 意識を失うこと。自覚を失うこと。
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)二「残らず夢中(ムチウ)になって、かしら髪一筋もなく」
③ (形動) 知らないこと。わからないこと。また、そのさま。
※俳諧・芭蕉葉ぶね(1817)「付句などいふもののありとは、一向夢中にて居る輩もありと見ゆ」
④ (形動) ある事をするのに熱中して我を忘れること。物事に心を集中すること。また、そのさま。
※雨の日ぐらし(1891)〈山田美妙〉糸犬一郎「夢中(ムチウ)に為って飛び立ちました」
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