夢中(読み)ムチュウ

デジタル大辞泉 「夢中」の意味・読み・例文・類語

む‐ちゅう【夢中】

[名・形動]
物事に熱中して我を忘れること。また、そのさま。「夢中で本を読む」「競馬夢中になる」「無我夢中
夢を見ている間。夢の中。
多数は猶安眠の―にあり」〈独歩愛弟通信
正気を失うこと。また、そのさま。
「余りの嬉しさに…―な程でした」〈若松訳・小公子
[類語]無我夢中没我忘我専心のめり込む入れ込む血道を上げる首っ丈打ち込む専念没頭没入傾注熱中熱心鋭意背水の陣緊褌きんこん一番凝る耽る浸る骨折る骨を折る根を詰める目の色を変える心血を注ぐ手を尽くす身を投ずる身を挺する体を張る明け暮れるひたすらいちずひたむき一筋ただただただ専一ひとえに一心一念一路一散一目散一直線一本槍一点張り一辺倒一意専心営営せっせ遮二無二無二無三がむしゃら一心不乱脇目も振らずまっしぐらしゃかりきしゃにむに無心粉骨砕身直線的傾倒猪突猛進ストレート我を忘れるこんを詰める身を入れる身を砕くめろめろぞっこん骨抜きいかれる溺れる耽溺たんでき惑溺執心頓着執着固執偏執我執とらわれる深入りはまるはまり込む身を焦がす狂おしい物狂おしい入れあげる病み付きとりこ心酔心ここにあらず心を奪う狂わしい悩ましい熱狂的悶悶もんもん惑乱切ないやりきれない思い乱れる思い悩む思い焦がれる胸苦しい息苦しい重苦しい苦痛る瀬無い憂さ憂い不如意堅苦しい気詰まり忍びないエキセントリック逆上のぼせるのぼせるアブノーマル常軌を逸する乱心取り術無い辛酸をなめる心を痛める艱難かんなん思い煩う

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精選版 日本国語大辞典 「夢中」の意味・読み・例文・類語

む‐ちゅう【夢中】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 夢を見ている間。夢の中。
    1. [初出の実例]「欲識我魂随子去、羈亭夜夜夢中看」(出典:文華秀麗集(818)上・早春別阿州伴掾赴任〈紀末守〉)
    2. [その他の文献]〔列子‐周穆王〕
  3. 意識を失うこと。自覚を失うこと。
    1. [初出の実例]「残らず夢中(ムチウ)になって、かしら髪一筋もなく」(出典:浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)二)
  4. ( 形動 ) 知らないこと。わからないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「付句などいふもののありとは、一向夢中にて居る輩もありと見ゆ」(出典:俳諧・芭蕉葉ぶね(1817))
  5. ( 形動 ) ある事をするのに熱中して我を忘れること。物事に心を集中すること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「夢中(ムチウ)に為って飛び立ちました」(出典:雨の日ぐらし(1891)〈山田美妙〉糸犬一郎)

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普及版 字通 「夢中」の読み・字形・画数・意味

【夢中】むちゆう

夢のうち

字通「夢」の項目を見る

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