デジタル大辞泉
「地獄耳」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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じごく‐みみヂゴク‥【地獄耳】
- 〘 名詞 〙
- ① 一度聞いたことをいつまでも忘れないこと。また、そういう人。強記。
- [初出の実例]「さしもぐさ悪しきとなれば地獄耳に聞きて忘れぬことぞ悲しき」(出典:御伽草子・焔魔王物語(室町時代物語大成所収)(江戸初))
- 「それぞれに無筆な者は地獄耳」(出典:雑俳・馬たらひ(1700))
- ② 他人の秘密などをすばやく聞き込むこと。また、そういう耳をもった人。
- [初出の実例]「俗家も戒をたもち社あれ しつむべき事をおそるる地獄耳」(出典:俳諧・伊勢山田俳諧集(1650)長抜書)
- 「頼朝公から極楽寺へ、仏のための祠堂金、三千両納まったと、ちらりと聞いた地獄耳」(出典:歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)(1859)序幕)
- ③ 聞いても決して外へもらさないこと。聞き捨てにすること。
- [初出の実例]「此方(こっち)は構はぬお上の事、聞いたら聞捨地獄耳、外へ洩さぬ証拠には」(出典:浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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