デジタル大辞泉
「心安い」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こころ‐やす・い【心安】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]こころやす・し 〘 形容詞ク活用 〙 - ① 気持が落着いている。気づかいがない。安心である。心のどかである。
- [初出の実例]「浅茅原ぬしなき宿の桜花心やすくや風にちるらん〈恵慶〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)春・六二)
- 「源氏の君は、上の常に召しまつはせば、心やすく里住みもえし給はず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
- 「せいもんをたていならば、たて申べきぞ。お心やすかれ大夫殿」(出典:説経節・さんせう太夫(与七郎正本)(1640頃)中)
- ② だれでもすぐ親しめるようなさまである。きさくである。また、気心がわかっていて、遠慮なくつきあっているさまである。親しい。懇意である。
- [初出の実例]「いでや、さらずとも、かれらいとこころやすしと聞く人なれば、なにか、さわざわざしう、構へたまはずともありなん」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
- 「けふ此頃懇意(ココロヤス)くなッた者の肩ア持ッておれをこめるのハなんのこッた」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一〇)
- 「階下(した)に住む夫婦者は〈略〉しかし心易い人達ではあった」(出典:家(1910‐11)〈島崎藤村〉上)
- ③ やさしい。容易である。簡単である。わけもない。
- [初出の実例]「御息所は、おほん暇(いとま)の心やすからぬに懲り給て、かかるついでにしばしあらまほしくおぼしたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
- 「何ぞ六つケ敷い割物でも被仰付らるるかと存て御座れば、是は何より心安い事で御座る」(出典:虎寛本狂言・賽の目(室町末‐近世初))
心安いの派生語
こころやす‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
心安いの派生語
こころやす‐さ- 〘 名詞 〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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