《「祭り事」の意。上代では祭政一致であったところから》国の主権者がその領土・人民を統治すること。政治。政道。「政を執る」「政が乱れる」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
〘名〙
① 不正をただすこと。また、国をおさめること。まつりごと。あるいは、おきて。〔和英語林集成(初版)(1867)〕 〔論語‐為政〕
② 教え。道。
※魚玄機(1915)〈森鴎外〉「玄機はさう云ふ時にも客を迎へずに、籠居して多く詩を作り、それを温に送って政
(セイ)を乞うた」 〔大戴礼‐盛徳〕
〘他タ四〙 (「まつりごと」の動詞化)
① 政治を行なう。世の中を統治する。まつりごとをする。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「左大臣のおとど世中をまつりごち」
② 世話をやく。手配する。さしずする。
※栄花(1028‐92頃)見はてぬ夢「三位の中将の御事をいみじき事におぼして〈略〉我は大殿籠らでよろづをまつりごち給」
〘名〙
① 神を敬い慰撫・鎮魂し、祈願感謝すること。神をまつること。祭祀。
※源氏(1001‐14頃)行幸「尚侍の宮づかへする人なくては、かの所のまつりことしどけなく」
② (古代においては、神をまつり、神の意を知ってそれを行なうことが、そのまま国を統治することであったところから、転じて) 君主・主権者が、その国の領土・人民を統一し治めること。政治。政道。
※書紀(720)継体元年三月(前田本訓)「皇后手白香皇女を立てて内(うちつこと)に脩教(マツリコト)せしむ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報