茫乎(読み)ボウコ

デジタル大辞泉 「茫乎」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こ〔バウ‐〕【××乎】

[ト・タル][文][形動タリ]広々としているさま。ぼんやりとしてつかみどころのないさま。
「今やこの―たる海辺は」〈荷風地獄の花〉
[類語]なんとなくなんだかそこはかとないほんのりなんとはなしどことなくそれとなしに心なしなにかしら思いなしかほのかぼけっと朦朧もうろうぼやける雲をつかむ不確かもやもや曖昧曖昧模糊模糊ファジーぼうっと茫茫ぼうぼう漠漠不明瞭茫漠ぼうばくもやくやもやつくぼんやり彷彿ほうふつ不鮮明憂鬱憂さ鬱気気鬱鬱鬱陰鬱鬱然鬱陶しい物憂い暗鬱沈鬱くよくよくしゃくしゃ重苦しいくさくさ滅入る塞ぐ塞ぎ込む気塞ぎ悶悶もんもんやるせないくすぶるわだかまる意気消沈暗澹あんたん胸騒ぎ怪訝けげんいぶかしいいぶかる辛気歯がゆいいらいら

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精選版 日本国語大辞典 「茫乎」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こバウ‥【茫乎】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. とりとめのないさま。はっきりしないさま。ひろびろとしているさま。
    1. [初出の実例]「茫乎無定準」(出典童子問(1707)下)
  3. あっけにとられるさま。また、気が抜けてぼんやりとするさま。呆然。
    1. [初出の実例]「猶秦人視越人之肥瘠、茫乎不憐焉」(出典:語孟字義(1705)下)
    2. 「茫乎として見送った」(出典:啾々吟(1953)〈松本清張〉一一)

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