日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ミラー(Willoughby Dayton Miller)
みらー
Willoughby Dayton Miller
(1853―1907)
アメリカの歯科医学者。オハイオ州生まれ。ミシガン大学理学部に学び、ついでエジンバラ大学、ベルリン大学に留学した。ベルリンでは、のちにペンシルベニア大学歯学部長となったトルーマンJames Truman(1826―1914)やアメリカ人歯科医アボットFrank Abott(1836―1897)と交際、歯科医学に興味をもち、1877年にアメリカに帰り、ペンシルベニア大学で歯科医学を修め、再度ベルリンに行き、R・コッホのもとで細菌学の研究に従事し、やがてベルリン大学歯科の教授となった。多くの業績のなかでも『口腔(こうくう)の微生物学』(1889)は広く知られる。彼の研究は歯科医学を自然科学として成立させるのに貢献した。1907年、ミシガン大学歯学部長就任のためにアメリカに帰ったが病死した。
[本間邦則]
[参照項目] |