日本大百科全書(ニッポニカ) 「内海(香川県)」の意味・わかりやすい解説
内海(香川県)
うちのみ
香川県北部、小豆郡(しょうずぐん)にあった旧町名(内海町(ちょう))。現在は小豆島町(しょうどしまちょう)の東部にあたる一地区で小豆島の東部を占める。1951年(昭和26)草壁(くさかべ)町と安田、苗羽(のうま)、坂手、西の4村が合併して成立。1957年福田村を編入。2006年(平成18)池田(いけだ)町と合併し、小豆島町となる。花崗(かこう)岩や集塊岩からなる山地が海に迫る。草壁、坂手、福田の各港には高松、阪神、姫路とを結ぶフェリーが発着。国道436号が通じる。苗羽付近にはしょうゆとそれを利用した佃煮(つくだに)の工場が多く、わが国屈指の産地を形成する。とくにコンブの佃煮は日本一の生産地である。奇岩怪石、渓谷美の国指定名勝寒霞渓(かんかけい)、坂手に生まれた壺井栄(つぼいさかえ)の小説『二十四の瞳(ひとみ)』の舞台となった岬の分教場、わが国最初のオリーブ園、「島四国」の第1番札所洞雲山、大坂城石垣石切丁場跡など史跡、景勝地も多い。
[新見 治]
『『内海町史』(1974・内海町)』▽『『内海町史 年表(第2編)』(1991・内海町)』
[参照項目] |
| | | | | |