( 1 )この語が用いられるようになるのは、挙例のように近世からで、それ以前は、コであった。上代には、ア(足)、ハ(羽)など多くの一音節語が存在したが、語の不安定性、上代特殊仮名遣の区別が失われるなどの音韻変化による同音衝突を避ける目的もあり、次第にアシ(足)ハネ(羽)など、複数音節語への交替現象が見られるようになった。この変化は、とくに近世に盛んで、コもこのような変化のなかで、コナと交替しはじめた。
( 2 )現代では、コナが一般語となり、コは、独立用法をなくし、「小麦粉」「メリケン粉」などの複合語の造語成分や「身を粉(コ)にする」などの慣用句に見られるのみとなる。


(分)(ふん)。
に分散するものの意がある。〔説文〕七上に「面に傅(つ)くる
なり」とあり、白粉(おしろい)をいう。古くは米粉を用い、その光沢あるものを英粉、丁香(じんこう)を加えたものを香粉という。頰紅には
粉(ていふん)があった。〔韓非子、顕学〕に「脂澤
(ふんたい)を用ふるときは、則ち其の初に倍す」とみえ、古くから脂粉の類を用いた。六朝期には鉛華を用い、曹植の〔洛神の賦〕にはその語がある。化粧は古くは神事に用い、面と同じ機能をもつものであった。外面を飾り欺くことを粉飾という。
字鏡〕
己米乃佐
(こめのさき) 〔和名抄〕
古(こ)、之路岐毛能(しろきもの) 〔名義抄〕
シラク・シロキモノ/白
ハフニ 〔字鏡集〕
クダク・ハコネ・シロイモノ・シロク・シラク・コ
▶・粉汗▶・粉戯▶・粉金▶・粉頸▶・粉臉▶・粉紅▶・粉香▶・粉毫▶・粉骨▶・粉砕▶・粉彩▶・粉糸▶・粉刺▶・粉
▶・粉錫▶・粉省▶・粉牆▶・粉飾▶・粉色▶・粉身▶・粉塵▶・粉黛▶・粉態▶・粉題▶・粉沢▶・粉団▶・粉
▶・粉蝶▶・粉
▶・粉頭▶・粉白▶・粉板▶・粉鼻▶・粉沸▶・粉筆▶・粉米▶・粉壁▶・粉墨▶・粉本▶・粉末▶・粉面▶・粉
▶・粉薬▶・粉綾▶・粉緑▶・粉奩▶・粉郎▶
粉・金粉・桂粉・軽粉・胡粉・紅粉・香粉・黄粉・穀粉・骨粉・細粉・散粉・施粉・脂粉・膩粉・塵粉・精粉・製粉・石粉・雪粉・丹粉・著粉・澱粉・白粉・麦粉・傅粉・米粉・臉粉出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...