デジタル大辞泉
「粉」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
こな【粉】
- 〘 名詞 〙
- ① 砕けて細かくなったもの。砕いて細かくしたもの。粉末。こ。
- [初出の実例]「くだけひしげたるを関東にはこなにするといふ粉科(コナ)の義か」(出典:男重宝記(元祿六年)(1693)五)
- ② 米や麦をひいて細かくしたもの。特に小麦をひいたものをいう。
- [初出の実例]「誰が家の思婦ぞ月に諷ふて粉(コナ)引は〈雪叢〉」(出典:俳諧・虚栗(1683)下)
粉の語誌
( 1 )この語が用いられるようになるのは、挙例のように近世からで、それ以前は、コであった。上代には、ア(足)、ハ(羽)など多くの一音節語が存在したが、語の不安定性、上代特殊仮名遣の区別が失われるなどの音韻変化による同音衝突を避ける目的もあり、次第にアシ(足)ハネ(羽)など、複数音節語への交替現象が見られるようになった。この変化は、とくに近世に盛んで、コもこのような変化のなかで、コナと交替しはじめた。
( 2 )現代では、コナが一般語となり、コは、独立用法をなくし、「小麦粉」「メリケン粉」などの複合語の造語成分や「身を粉(コ)にする」などの慣用句に見られるのみとなる。
ふん【粉】
- 〘 名詞 〙
- ① こな。こ。物のごく細かに砕いたもの。
- [初出の実例]「コガネノ fun(フン)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- ② おしろい。白粉。
- [初出の実例]「花非レ花、水非レ水、欲レ謂二之水一、則漢女施レ粉之鏡清瑩」(出典:本朝文粋(1060頃)一〇・花光浮水上詩序〈源順〉)
こ【粉】
- 〘 名詞 〙
- ① 固体が砕けて細かくなったもの。こな。粉末。
- [初出の実例]「法花経并せて鉢、干飯の粉(コ)等を優婆塞に与へ。〈真福寺本訓釈 粉 コ〉」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
- ② うどん、そばなどに入れて風味を添える香辛料。薬味。
- [初出の実例]「そうめんの粉は、右の手よりの青躬もよし、そうめんのことくにきるなり」(出典:三議一統大双紙(15C前)法量門)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「粉」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
Sponserd by 