荒らか(読み)アララカ

デジタル大辞泉 「荒らか」の意味・読み・例文・類語

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「荒らか」の意味・読み・例文・類語

あらら‐か【荒か】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「あらら」に接尾語「か」の付いたものとも、「あら」に接尾語「らか」の付いたものともいう )
  2. 人の態度、性格、行動や物の動きなどが、荒々しいさま。手荒なさま。乱暴なさま。勢い激しいさま。
    1. [初出の実例]「為人(ひととなり)が麁(アララカ)なり」(出典:聖語蔵本成実論天長五年点(828)一三)
    2. 「風いとあららかに吹きて、木の葉ほろほろと」(出典:堤中納言物語(11C中‐13C頃)このついで)
  3. 言動、態度、人柄などが、洗練されていないさま。
    1. [初出の実例]「家のうちもきらきらしく、〈略〉事好みしたるほどよりはあやしうあららかに、ゐなかびたる心ぞつきたりける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)
  4. 物事の整頓されていないさま。乱雑なさま。
    1. [初出の実例]「屏風の袋に入れこめたる、所々に寄せかけ、何かの、あららかなるさまにしはなちたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)

荒らかの補助注記

の「聖語蔵本成実論天長五年点」の例を「麤(アラク)獷なり」と訓む説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android