荒らか(読み)アララカ

デジタル大辞泉 「荒らか」の意味・読み・例文・類語

あら‐らか【荒らか】

[形動][文][ナリ]荒々しいさま。激しいさま。
「声も―に呼ばわりました」〈芥川邪宗門
[類語]猛烈強烈激烈鮮烈凄烈凄絶壮烈壮絶悲壮激しい過激ラジカルすさまじい熾烈しれつ苛烈激甚急激峻烈しゅんれつ激越矯激ファナティック先鋭烈烈痛烈辛辣シビア強いきついどぎついひどい手ひどいすごいものすごい厳しい手厳しいはなはだしい桁外れ桁違い並外れ格段著しい厳格厳重厳酷厳正冷厳峻厳しゅんげん苛酷鋭いこっぴどい強力強大無敵最強力強い手強い荒荒しい荒っぽい大荒れ猛然威烈猛に

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精選版 日本国語大辞典 「荒らか」の意味・読み・例文・類語

あらら‐か【荒か】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「あらら」に接尾語「か」の付いたものとも、「あら」に接尾語「らか」の付いたものともいう )
  2. 人の態度、性格、行動や物の動きなどが、荒々しいさま。手荒なさま。乱暴なさま。勢い激しいさま。
    1. [初出の実例]「為人(ひととなり)が麁(アララカ)なり」(出典:聖語蔵本成実論天長五年点(828)一三)
    2. 「風いとあららかに吹きて、木の葉ほろほろと」(出典:堤中納言物語(11C中‐13C頃)このついで)
  3. 言動、態度、人柄などが、洗練されていないさま。
    1. [初出の実例]「家のうちもきらきらしく、〈略〉事好みしたるほどよりはあやしうあららかに、ゐなかびたる心ぞつきたりける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)
  4. 物事の整頓されていないさま。乱雑なさま。
    1. [初出の実例]「屏風の袋に入れこめたる、所々に寄せかけ、何かの、あららかなるさまにしはなちたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)

荒らかの補助注記

の「聖語蔵本成実論天長五年点」の例を「麤(アラク)獷なり」と訓む説もある。

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