還元(化学)(読み)かんげん

百科事典マイペディアの解説

還元(化学)【かんげん】

酸化の反対の過程。古くは酸化されたものをもとに戻すことをいったが,現在では電子を付与すること,またはそれに伴う化学変化を一般にさす。たとえば水素を付加すること,およびある元素に着目してその元素の酸化数を減少させることを還元という。
→関連項目還元剤酸化剤全層施肥脱色剤

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

還元(化学)
かんげん
reduction

原子、分子、イオンなどが電子を受け取って酸化数が減少すること。歴史的には、酸化物から酸素を奪って単体を得ることを意味しており、酸化と逆の反応を行うことであった。ある物質から酸素を奪う、あるいはある物質を水素化物にすることが還元であるとされた時代もあったが、原子の電子構造と化学的性質との関係が明らかになるにしたがって、電子を受け取ることを還元、電子を与えることを酸化とする定義が定着した。
 還元は酸化と相補的であり、ある物質Aが別の物質Bによって還元されるときには、その物質Bはかならず酸化される。酸・塩基の関係とも似ているが、酸化・還元は酸・塩基とともに化学反応の理解のうえでもっとも重要な概念となっている。[岩本振武]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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