重ねて(読み)カサネテ

デジタル大辞泉 「重ねて」の意味・読み・例文・類語

かさね‐て【重ねて】

[副]
同じことを繰り返すさま。もう一度。再び。「重ねて注意する」
この次。今後。
「右の御算用は―きっと致さるるでござらうず。只今の代はりは持って参った」〈虎明狂・千鳥
[類語]あまたたびたびたび何度もよくしばしばちょくちょく往往ちょいちょいしきりしょっちゅう幾度頻繁頻頻しげしげ足繁くまた再び再度再三再三再四再再又又又もまたもや二度と二度と再びくれぐれくれぐれも返す返すよくよくとくととっくり重重重ね重ね幾重にも念入りまたぞろ懲りずまに二の舞性懲しょうこりもないてつを踏む前車のてつを踏むてつを踏む改めてまたしてもくどくどうだうだぐだぐだくだくだたらたらああだこうだ四の五の四の五の言う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「重ねて」の意味・読み・例文・類語

かさね‐て【重て】

  1. 〘 副詞 〙 ( 動詞「かさねる(重)」の連用形助詞「て」の付いてできたもの )
  2. 同じ行為事実二度繰り返されるさまを表わす。もう一度。再び。さらに。
    1. [初出の実例]「夢にさま異なるものの、告げ知らする事侍りしかば、信じがたきことと、おもふ給へしかど、〈略〉かさねてしめす事の侍りしかば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
  3. 現在の出来事が再び生じ得るとみなした限りでの未来を表わす。この次。将来。今後。そのうち
    1. [初出の実例]「かさねては、どぢゃうにてもあれ、はへにても候へ、かならずもって伺候いたさうずる」(出典:虎明本狂言・鱸庖丁(室町末‐近世初))
    2. 「それほどに思ひ侍らば、重而(カサネテ)折も有べし」(出典咄本・軽口露がはなし(1691)一)

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