善く善く(読み)ヨクヨク

デジタル大辞泉 「善く善く」の意味・読み・例文・類語

よく‐よく【善く善く/能く能く】

《「よく」を重ねて強調した語》
[形動][文][ナリ]
他に適当な方法がなく、やむを得ずそうするさま。よほど。よくせき。「―な理由があるらしい」「あの男が頭を下げるのだから、―のことだ」
限度をはるかに超えているさま。「―のあほう」
[副]
念を入れて物事をするさま。十分に。「―尋ねてみたら」
程度がきわめてはなはだしいさま。極度に。「―金に困っているのだろう」
[類語]とくととっくり重重重ね重ね幾重にもくれぐれくれぐれも返す返す重ねて再び再度再三再三再四再再又又又もまたもやたびたび何度もまたぞろ懲りずまに二の舞性懲しょうこりもないてつを踏む前車のてつを踏むてつを踏む改めてまたしてもよくしばしばちょくちょく往往ちょいちょいしきりしょっちゅう幾度頻繁頻頻しげしげ足繁くあまたたびまた念入り二度と二度と再びくどくどうだうだぐだぐだくだくだたらたらああだこうだ四の五の四の五の言う念入り心して心する慎重手堅い用心深い細心入念つくづくしげしげじっくり丹念克明周到みっしりみっちりつらつら

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精選版 日本国語大辞典 「善く善く」の意味・読み・例文・類語

よく‐よく【善善・能能】

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「よく」を重ねて意味を強めた語 )
    1. まったく手落ちのないようにして十分に。念には念を入れて。注意の上に注意を重ねて。くれぐれも。よっく。
      1. [初出の実例]「兄弟、おこなひなむ、よくよくし給ひける」(出典:多武峰少将物語(10C中))
    2. 程度がきわめてはなはだしいさま。極度に。ひどく。非常に。大変。
      1. [初出の実例]「よくよく見限り果てられて、追出されし我宿の」(出典:浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)下)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
    1. どうしても他に手段がなくやむなくそうするさま。それ以外、他に考えおよばないさま。よほど。
      1. [初出の実例]「こなたも能々に思召せばこそ、女に向ふて御手を合させらるる」(出典:虎寛本狂言・花子(室町末‐近世初))
    2. 限度をはるかに越えているさま。
      1. [初出の実例]「しゃう伴するはよくよくの御意よしぞ」(出典:京大本湯山聯句鈔(1504))

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