デジタル大辞泉 「姿」の意味・読み・例文・類語
すがた【姿】
2 身なり。風采。「
3 目に見える、人の形。存在するものとしての人。「
4 物の、それ自体の形。「山が雲間から
5 物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。「移り行く世の
6 和歌や俳句の、1首・1句に表れる趣や格調などの全体的な風体。特に、歌体。
7 美しい顔形の人。美人。
「―の関守、京の四条は生きた花見あり」〈浮・五人女・三〉
[下接語]
[類語]身なり・恰好・容姿・風采・風姿・様子・外形・外見・外面・外貌・輪郭・


(次)(じ)。
は人のたちなげく形。祝
の器である
(さい)をそえて、神にうれえ申すことを「咨(なげ)く」「咨(はか)る」、そのなげき訴えるさまを
という。〔説文〕十二下に「態なり」と人の姿態をいうとする。女の咨嗟憂傷するさまが、最も姿態あるものとされた。
スガタ・カタチ・カホシナ・サマ・フルマヒ
・咨tzieiは同声。女が神に咨(なげ)き、うれえ申す姿を、姿態ありとするものであろう。
姿・弘姿・恒姿・高姿・鴻姿・淑姿・神姿・真姿・生姿・清姿・聖姿・多姿・貞姿・天姿・
姿・風姿・芳姿・鳳姿・妙姿・野姿・勇姿・雄姿・妖姿・容姿・令姿・霊姿・麗姿・朗姿出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
歌学の用語。姿ということばは,身なり,かっこう,ふるまいなど,人の全体のようすを示すもので,平安時代以降の和文では服装をさすことも多かったが,外形・容貌をさす〈かたち〉に対して,内なる〈こころ〉のあらわれとして用いられるようになり,さらに外形と内面とを統一したものを姿のなかに見ようとするようになった。したがって姿は生まれつきのものではなく,心によって変えられると考えられた。歌学の用語として姿ということばをとりあげたのは,平安時代中期の藤原公任で,その歌論書《新撰髄脳》は,心と詞の調和を説いた紀貫之の《古今和歌集》仮名序の論を発展させ,心と詞が一体になったときにすぐれた歌が生まれ,それは歌の姿の美しさとしてあらわれると説いている。さらに歌の理想の姿は〈余りの心〉をもたらすという公任の論が,藤原俊成の〈余情〉,藤原定家の〈有心〉へと展開したことが示すように,歌の姿の論議は歌論の中心の一つになった。
→歌論
執筆者:大隅 和雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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