デジタル大辞泉 「二日酔い」の意味・読み・例文・類語
ふつか‐よい〔‐よひ〕【二日酔い】
[類語]悪酔い・宿酔・酔う・酔っ払う・出来上がる・酩酊・沈酔・大酔・泥酔・乱酔・飲まれる・虎になる・酒気・
酩酊(めいてい)(急性アルコール中毒)に伴う不快な症状が、酩酊後の睡眠から覚めたのちまで持ち越されたもので、宿酔(しゅくすい)ともいう。その原因はまだ不明であるが、アルコールの中間代謝物であるアセトアルデヒドの中毒によるという説をはじめ、不純物説や過労説などもある。また、大量飲酒による低血糖、アシドーシス、脱水症などの二次的変化も関係している。なお、アルコールは排尿を促すので、水分を補給しないと血中のアルコール濃度を高めることになる。
治療としては体内のアルコール分をなくすことが先決であり、吐き気があれば指を舌の奥に突っ込んで積極的に吐いたほうがよく、アルコール分の排出にも役だつ。また二次的変化に伴う症状には、ビタミンB1やC、清涼飲料、果物、蜂蜜(はちみつ)などが有効とされる。なお、迎え酒は、一時的に血行をよくし感覚を鈍麻させるため、一見効果があるようにみえるだけである。
なお、放射線の被曝(ひばく)数時間後から翌日ごろに現れる悪心、嘔吐(おうと)、頭痛、脱力感など二日酔いに似た放射線障害の初期全身反応を、放射線宿酔とよぶ。
[柳下徳雄]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…頭痛は臨床上最も頻度の高い訴えで,医師に治療を求める患者の半数以上において認められる。頭痛があっても受診しない患者を考慮に入れると,さらに多くの人がなんらかの頭痛を経験していると思われる。頭痛は頭蓋内外の器質的疾患や感染などさまざまな全身性疾患の部分症状としても起こり,また頭痛そのものが疾患の主要症状であるいわゆる機能性の慢性頭痛も多い。前者には適切な治療を欠くと生命の危険のある疾患もあり,他方後者では遺伝素因が大きく関与したり,不安,緊張などの精神的要因によって起こるものもある。…
…一方,アルコール類は炭素鎖が長いほど,脂質に溶けやすく毒性も強くなる。例えば,エチルアルコールの毒性を1とすればイソブチルおよびイソアミルアルコールの毒性は2.5~3.5になるので,フーゼル油が二日酔いの原因といわれている。しかし酒類に含まれるフーゼル油の量はわずかで,アルコール類の毒性の強さと酒中の含有量から計算したフーゼル油の酒害における関与率は清酒,本格焼酎,ウィスキーのいずれも1~2%程度で,残りの99~98%はエチルアルコールの過剰摂取による“飲み過ぎ”である。…
…一般に日本人が欧米人ほど酒に強くないのは,このためとされている。酩酊に伴う不快症状が翌日まで持ち越される〈二日酔い〉も,このアセトアルデヒドの中毒作用によるとする説が有力である。 また,アルコール飲料を飲用すると,ときにアルコールの抑制作用とは一見矛盾した興奮様の状態がみられることがある。…
※「二日酔い」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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