デジタル大辞泉
「徴」の意味・読み・例文・類語
ちょう【徴】
1 物事の起こる前ぶれ。きざし。前兆。徴候。「衰微の徴」
2 人を召し出すこと。召し。「徴に応じる」
3 金品を取り立てること。供出させること。「徴を課す」
[類語]効果・徴・効験・霊験・験
ち【▽徴】
中国・日本音楽の階名の一。五声の第4音。宮に次いで重要な音。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ちょう【徴】
- 〘 名詞 〙
- ① 人を召し出すこと。呼び出し。まねき。
- [初出の実例]「及二是役一、長重応レ徴発」(出典:国史略(1826)五)
- ② 物を取りあげること。供出させること。とりたて。
- [初出の実例]「右凡是追徴科造。〈謂。追者。追喚也。徴者。徴納也〉」(出典:令義解(718)公式)
- ③ 物事のおこる前ぶれ。きざし。また、証拠。しるし。
- [初出の実例]「依レ之在国之間更無二其徴一」(出典:古事談(1212‐15頃)二)
- 「頭寒足熱は延命息災の徴と傷寒論にも出て居る通り」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八)
- [その他の文献]〔春秋左伝‐昭公一七年〕
- ④ ⇒ち(徴)
ち【徴】
- 〘 名詞 〙 中国および日本の音楽の音階の一つ。五音(宮・商・角・徴・羽)の一つ。主音の宮に次いで中心となる音。宮より完全五度上方に当たる。
- [初出の実例]「管絃のおこり、そのつたはれる事ひさし。〈略〉宮・商・角・徴・羽の五音あり」(出典:古今著聞集(1254)六)
- [その他の文献]〔史記‐楽書〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「徴」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の徴の言及
【五音】より
…五声ともいう。1オクターブの中に設定される五つの音階音,すなわち宮(きゆう),商,角,徴(ち),羽(う)をいう。元来は中国から伝えられた用語が,日本化したもので,5音音階の第1音を調に関係なくつねに宮とし,上に向かって順に商,角……とする。…
【五声】より
…中国音階の基調をなし,日本,朝鮮にも入った。宮・商・角・徴(ち)・羽の5音からなり,徴と宮の半音下の変徴・変宮を加えたものを[七声]という。 五声は中国では周末から前漢にかけて,その算法を記した《管子》《呂氏春秋》《淮南子(えなんじ)》などがある。…
※「徴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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