デジタル大辞泉 「粉」の意味・読み・例文・類語 ふん【粉】[漢字項目] [音]フン(呉)(漢) [訓]こ こな[学習漢字]5年〈フン〉1 物を細かく砕いたもの。こな。「粉状・粉食・粉塵ふんじん・粉末/花粉・魚粉・金粉・胡粉ごふん・骨粉・受粉・製粉・鉄粉・澱粉でんぷん」2 砕いてこなごなにする。「粉砕・粉骨砕身」3 おしろい。「粉飾・粉黛ふんたい/紅粉・脂粉」〈こ〉「汁粉・紅粉べにこ・片栗粉かたくりこ・小麦粉」〈こな〉「粉薬・粉雪」[難読]白粉おしろい・糝粉しんこ・米粉ビーフン こな【粉】 1 砕けて細かくなったもの。粉末。「木炭の粉」2 米や麦、ソバなどをひいて細かくしたもの。特に、小麦粉。「粉をまぶす」[類語]粉こ・粉末・粒・パウダー・微粒子 こ【粉】 固体が砕けて細かくなったもの。こな。「火の粉」「身を粉にして働く」[類語]粉こな・粉末・粒・パウダー・微粒子 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「粉」の意味・読み・例文・類語 こな【粉】 〘名〙① 砕けて細かくなったもの。砕いて細かくしたもの。粉末。こ。※男重宝記(元祿六年)(1693)五「くだけひしげたるを関東にはこなにするといふ粉科(コナ)の義か」② 米や麦をひいて細かくしたもの。特に小麦をひいたものをいう。※俳諧・虚栗(1683)下「誰が家の思婦ぞ月に諷ふて粉(コナ)引は〈雪叢〉」[語誌](1)この語が用いられるようになるのは、挙例のように近世からで、それ以前は、コであった。上代には、ア(足)、ハ(羽)など多くの一音節語が存在したが、語の不安定性、上代特殊仮名遣の区別が失われるなどの音韻変化による同音衝突を避ける目的もあり、次第にアシ(足)ハネ(羽)など、複数音節語への交替現象が見られるようになった。この変化は、とくに近世に盛んで、コもこのような変化のなかで、コナと交替しはじめた。(2)現代では、コナが一般語となり、コは、独立用法をなくし、「小麦粉」「メリケン粉」などの複合語の造語成分や「身を粉(コ)にする」などの慣用句に見られるのみとなる。 ふん【粉】 〘名〙① こな。こ。物のごく細かに砕いたもの。※日葡辞書(1603‐04)「コガネノ fun(フン)」② おしろい。白粉。※本朝文粋(1060頃)一〇・花光浮水上詩序〈源順〉「花非レ花、水非レ水、欲レ謂二之水一、則漢女施レ粉之鏡清瑩」 こ【粉】 〘名〙① 固体が砕けて細かくなったもの。こな。粉末。※霊異記(810‐824)下「法花経并せて鉢、干飯の粉(コ)等を優婆塞に与へ。〈真福寺本訓釈 粉 コ〉」② うどん、そばなどに入れて風味を添える香辛料。薬味。※三議一統大双紙(15C前)法量門「そうめんの粉は、右の手よりの青躬もよし、そうめんのことくにきるなり」 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報