縦や(読み)ヨシヤ

デジタル大辞泉 「縦や」の意味・読み・例文・類語

よし‐や【縦や】

[副]副詞よし」+間投助詞」から》
たとえ。かりに。よしんば。
「―せつない思をしても」〈鴎外
ままよ。どうなろうとも。
「流れては妹背の山の中に落つる吉野の河の―世の中」〈古今・恋五〉
[類語](1たとえたといもし仮にもしかよしんばもしも万一まんいち万一ばんいち万が一万万一もしやもしかしたらもしかするとひょっとするとひょっとしたらひょっとしてあるいはもしかしてどうかすると下手すると一つ間違えばことによるとあわよくばまかり間違うよもやまさか万万ばんばん夢かうつつ図らずもはしなくはしなくも思いがけず思いも寄らない思いのほか心外突然唐突案に相違する意表を突く意表予想外意想外ゆくりなくまぐれひょんなひょっとゆくりなし我にもなく期せずして悪くすると事と次第による事によるとともするとややもすれば何かにつけ何かと言えば折に触れてもしくははたまたないし偶然たまさか時としてかも知れない思わず思わず知らず我知らず知らず知らず折もあろうに折悪しく慮外存外望外

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「縦や」の意味・読み・例文・類語

よし‐や【縦や】

〘副〙 (副詞「よし」に助詞「や」の付いてできたもの)
① 不満足ではあるが、やむをえないと考えて、放任・許容するさま。まあいい。ままよ。仕方がない。
※古今(905‐914)恋五・八二八「流れてはいもせの山の中におつる吉野の河のよしや世の中〈よみ人しらず〉」
② 逆接の仮定条件を表わす語。もし。かりに。たとい。万一。よしんば。
高瀬舟(1916)〈森鴎外〉「島はよしやつらい所でも、鬼の栖む所ではございますまい」

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