デジタル大辞泉
「縦」の意味・読み・例文・類語
よし【▽縦】
[副]《形容詞「よし」から。「可し」と仮に許す意》
1 (仮定の表現を伴って)仮に。たとえ。よしんば。万一。
「―解った処が仕様の無い話で」〈小杉天外・はやり唄〉
2 満足ではないがやむをえないとするさま。ままよ。
「人皆は萩を秋と言ふ―我は尾花が末を秋とは言はむ」〈万・二一一〇〉
ほしき‐まま【▽縦/▽恣/×擅】
[形動ナリ]「ほしいまま」に同じ。
「巧みにして―なるは失のもとなり」〈徒然・一八七〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
たて【縦・竪・経】
- 〘 名詞 〙
- ① 上下または前後の方向、長さ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- ② 立体や平面の一番長い方向、長さ。
- ③ 東。
- [初出の実例]「大和の 青香具山は 日の経(たて)の 大き御門に」(出典:万葉集(8C後)一・五二)
- ④ 南北の方向。また、その距離。
- [初出の実例]「すずしさや都を豎にながれ川」(出典:俳諧・蕪村句集(1784)夏)
- ⑤ 織物のたていと。
- [初出の実例]「経(たて)もなく緯(ぬき)も定めずをとめらが織るもみち葉に霜な降りそね」(出典:万葉集(8C後)八・一五一二)
- ⑥ 組織や機構において、上下の関係にあること。
- [初出の実例]「その相愛しようとする意識を遮ぎるところの、横の国家がある。縦の階級がある」(出典:世界平和を主題に(1922)〈千葉亀雄〉)
よし【縦】
- 〘 副詞 〙 ( 形容詞「よし」から。「可(よ)し」と仮に許す意 )
- ① 満足ではないが、仕方がないとして放任・許容するさま。まあいい。ままよ。
- [初出の実例]「人皆は萩を秋と云ふ縦(よし)吾れは尾花が末(うれ)を秋とは言はむ」(出典:万葉集(8C後)一〇・二一一〇)
- 「勅諚なれば姫宮もよし力なし去ながら、心に染まぬ妻定め左右なう引べき様はなし」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)一)
- ② ( 多く下に逆接の仮定条件を表わす語を伴って ) たとい。かりに。万一。よしんば。
- [初出の実例]「人は縦(よし)思ひ止むとも玉かづら影に見えつつ忘らえぬかも」(出典:万葉集(8C後)二・一四九)
- 「思へば涙み吉野の、よし逃がれずと君をだに、落とし申さばそれまでぞと」(出典:謡曲・吉野静(1423頃))
たつ【縦】
- 〘 名詞 〙 =たて(縦)
- [初出の実例]「本城の岸、谷の底までたつに堀つづけ、あしをとどむべきやうもなし」(出典:宗長手記(1522‐27)下)
じゅう【縦】
- 〘 名詞 〙
- ① たて。⇔横。〔東方朔‐七諫・沈江〕
- ② 南北の方角。〔淮南子‐覧冥訓〕
たた【縦】
- 〘 名詞 〙 他の語と複合して「たて(縦)」の意を表わす。「たたさ」「たたさま」など。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「縦」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 