日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ムーア(Stanford Moore)
むーあ
Stanford Moore
(1913―1982)
アメリカの生化学者。イリノイ州シカゴで生まれる。父が法学部教授を務めたバンダービルト大学に入学、当初は航空工学を選択したが、のち化学に転じた。ついでウィスコンシン大学に学び、1938年に有機化学分野で学位を取得した。翌1939年ロックフェラー医学研究所(現、ロックフェラー大学)に入る。第二次世界大戦中は陸軍に所属したが、終戦後ロックフェラー医学研究所に戻り、1952年に教授となった。
同じ研究所のW・H・スタインとともにタンパク質の研究に取り組み、自動アミノ酸分析機を考案、ウシの膵臓(すいぞう)のリボヌクレアーゼのアミノ酸配列順序を完全に決定した。この業績によって、1972年に同僚のスタイン、アミノ酸配列と立体構造の関係について研究したアンフィンゼンとともにノーベル化学賞を受賞した。
[編集部]
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