(読み)キョウ

デジタル大辞泉 「教」の意味・読み・例文・類語

きょう【教】[漢字項目]

[音]キョウ(ケウ)(呉) [訓]おしえる おそわる
学習漢字]2年
おしえる。おしえ。「教育教科教戒教訓教材教師教示教授教養高教示教指教調教文教
信仰の教え。「教会教祖教理異教回教国教邪教宗教殉教信教説教背教布教仏教密教
[名のり]おしえ・かず・こ・たか・なり・のり・みちゆき

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精選版 日本国語大辞典 「教」の意味・読み・例文・類語

おしえをしへ【教】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「おしえる(教)」の連用形の名詞化 )
  2. 神や上位の人がさとし、導くこと。教訓。戒め。
    1. [初出の実例]「其の菟、八十神の教(をしへ)に従ひて伏しき」(出典古事記(712)上)
  3. 知識、常識を知らせること。教育。
    1. [初出の実例]「たがをしへを聞きて、人のなべて知るべうもあらぬ事をばいふなどのたまへば」(出典:枕草子(10C終)一三七)
  4. 技芸などを伝授すること。
    1. [初出の実例]「琵琶を、をしへのままに、音のあるかぎりいだして弾き給へれば」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)一)
  5. 宗教。教義。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「彼女を宗教(ヲシヘ)に導いたといふ森下が病んで居る」(出典:春(1908)〈島崎藤村〉七〇)

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普及版 字通 「教」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
11画

[字音] キョウ(ケウ)・コウ(カウ)
[字訓] おしえる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
旧字はに作り、爻(こう)+子+攴(ぼく)。爻は屋上に千木(ちぎ)のある建物。そこに子弟が学んだので、(こう)は學(学)の初文。古代のメンズハウスは神社形式に近い建物であったらしく、そこに貴族の子弟たちを集め、長老たちが伝統や儀礼の教育をした。卜辞に多方(多邦)の小子・小臣(貴族の子弟)を集めて教戒することを卜する例がある。金文の〔大盂鼎〕にも王が「小學に(つ)く」ことをしるしており、他に「學宮」の名のみえるものもある。周代教学の制度は〔周礼、春官、大司楽〕〔礼記、文王世子〕などに記すところが参考となる。〔説文〕三下に「上の施すは、下の效(なら)ふなり」と・效(効)の声韻の関係を以て訓し、字を孝に従うとするが、孝は老の省文に従うもので、爻とは関係がない。に攴を加え、また(きよく)を加えた字は(がく)。攴は教権の鞭を示す。

[訓義]
1. おしえる、おしえ。
2. 学校。夏に教(校)、殷に庠(しよう)、周に序という。
3. 使役の助動詞。しむ、せしむ。

[古辞書の訓]
名義抄 ノリ・ヲシフ・セシム・タカシ

[部首]
〔説文〕にをこの部に属し、學をその篆文とするが、〔書、説命下〕に「(をし)ふることは學ぶことのばなり」とあるように、・學は授受の関係にある字である。

[語系]
kek、效he、學・heuk、keは声義近く、同系の語。卜文に學をに作る。

[熟語]
教安・教意・教肄・教育・教閲・教化・教誡・教戒・教誨・教学・教勧・教諫・教義・教禁・教訓・教言・教綱・教唆・教士・教指・教示・教辞・教授・教習・教順・教馴・教詔・教条・教場・教擾・教成・教卒・教沢・教達・教治・教勅・教典・教道・教導・教督・教徳・教範・教鞭・教法・教坊・教本・教民・教命・教喩・教諭・教誘・教養・教令・教練・教勒
[下接語]
異教・遺教・陰教・往教・家教・外教・宮教・敬教・顕教・厳教・高教・国教・三教・指教・施教・師教・詩教・邪教・釈教・受教・儒教・宗教・殉教・順教・助教・承教・信教・垂教・世教・成教・声教・政教・清教・聖教・設教・説教・宣教・善教・大教・胎教・台教・調教・典教・伝教・道教・徳教・任教・背教・布教・婦教・風教・仏教・文教・奉教・密教・名教・明教・諭教・妖教・来教・立教

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