痴がましい(読み)オコガマシイ

デジタル大辞泉 「痴がましい」の意味・読み・例文・類語

おこ‐がまし・い〔をこ‐〕【痴がましい/××滸がましい】

[形][文]をこがま・し[シク]
身の程をわきまえない。差し出がましい。なまいきだ。「先輩をさしおいて―・いのですが…」
いかにもばかばかしい。ばかげている。
世俗のそらごとを、ねんごろに信じたるも―・しく」〈徒然・七三〉
[派生]おこがましげ[形動]おこがましさ[名]
[類語]野放図勝手わがまま横着身勝手得手勝手手前勝手自己本位好き放題好き勝手気随気ままほしいまま恣意的しいてき利己的エゴイスチック好き自分勝手気任せ奔放自由尊大横柄傲然高慢傲慢驕慢倨傲大風おおふう高姿勢高飛車高圧的居丈高権柄尽く・偉そう・口幅ったい僭越越権不遜態度が大きい我が物顔空威張り野太い図太い太い豪胆厚かましい図図しいふてぶてしいえげつないいけ図図しい猛猛しい虫がいい厚顔厚顔無恥鉄面皮破廉恥面の皮が厚い心臓が強い心臓に毛が生えている恥知らず傍若無人人を人とも思わない眼中人無し聞く耳を持たない横紙破りふんぞり返る自己中人も無げ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「痴がましい」の意味・読み・例文・類語

おこ‐がまし・いをこ‥【痴がましい・烏滸がましい】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]をこがま〘 形容詞シク活用 〙 ( 「がましい」は接尾語 )
  2. ばかばかしくて、笑いを誘うようなさま。ばかげている。みっともない。いい物笑いになりそうだ。
    1. [初出の実例]「形うちふくれて、いとをこがましと、少将つくづくとかいばみ臥したり」(出典:落窪物語(10C後)一)
  3. さしでがましい。なまいきである。思い上がっている。しゃくにさわる。
    1. [初出の実例]「扨は此義興をなき者にせん為に、佞人(ねいじん)共の計ひよな。ハアおこがましや片腹いたや」(出典浄瑠璃神霊矢口渡(1770)一)

痴がましいの派生語

おこがまし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

痴がましいの派生語

おこがまし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android