好き(読み)スキ

デジタル大辞泉 「好き」の意味・読み・例文・類語

すき【好き】

[名・形動]
1 心がひかれること。気に入ること。また、そのさま。「好きな人」「好きな道に進む」⇔嫌い。
2 片寄ってそのことを好むさま。物好き。また、特に、好色。色好み。「幹事を買って出るなんて、君も好きだねえ」「好き者」
3 自分の思うままに振る舞うこと。また、そのさま。「好きなだけ遊ぶ」「どうとも好きにしなさい」
4 ⇒すき(数寄)
[下接語]大だい好き・不ぶ好き(ずき)遊び好き・男好き・女好き・客好き・綺麗きれい好き・子供好き・酒好き・好き好き・世話好き・出好き・派手好き・話好き・人好き・物好き・横好き・侘わび好き
[類語](3)勝手・気まま・わがまま・自分勝手・手前勝手・身勝手・得手勝手・好き勝手・気随・気任せ・ほしいまま・奔放・自在・自由自在・縦横・縦横無尽・意のまま・思いのまま・思い通り・フリー・フリーダム・リバティー・野放図・わがまま・横着・自己本位・好き放題・恣意的しいてき・利己的・エゴイスチック・気任せ・自由・尊大・横柄・傲然・高慢・傲慢・驕慢・倨傲・大風おおふう・高姿勢・高飛車・高圧的・居丈高・権柄尽く・偉そう・口幅ったい・僭越・越権・不遜・態度が大きい・我が物顔・空威張り・野太い・図太い・太い・豪胆・厚かましい・図図しい・ふてぶてしい・おこがましい・えげつない・いけ図図しい・猛猛しい・虫がいい・厚顔・厚顔無恥・鉄面皮・破廉恥・面の皮が厚い・心臓が強い・心臓に毛が生えている・恥知らず・傍若無人・人を人とも思わない・眼中人無し・聞く耳を持たない・横紙破り・ふんぞり返る・自己中・人も無げ

ずき【好き】

[語素]名詞の下に付いて、複合語をつくる。
1 あること、また、あるものが好きであることを表す。また、そのような人をもいう。「外出好きの人」「酒好き」
2 それに好かれる性質をもっていることを表す。「人好きのする性質」「若者好きのスタイル」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「好き」の意味・読み・例文・類語

すき【好・数奇・数寄】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すく(好)」の連用形の名詞化 )
  2. ① ( 形動 ) 物事を愛好する心持。すきこのむこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「ほうびをとらそふが、一ばんにおのしがすきはなんだ」(出典:咄本・座笑産(1773)好物)
    2. 「亭主のすきの赤ゑぼし」(出典:諺苑(1797))
    3. 「あなたは小説が好きですか」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉九)
  3. ② 風流、風雅の道に深く心をよせること。風流の物好み。
    1. [初出の実例]「哥枕ども見んとて、すきに事寄せてあづまの方へ行きけり」(出典:無名抄(1211頃))
    2. 「蒔絵の舌を気高しと思ふ数奇(スキ)も有(も)たぬ」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉三)
  4. ③ 風流、風雅の道。和歌、茶の湯など。
    1. [初出の実例]「只今のすきは、あぢきなくぞ侍る」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)
    2. 「Suqiuo(スキヲ) スル。〈訳〉茶の湯にはげむ」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  5. ④ ( 形動 ) 恋愛の情趣を好むこと。女色を好むこと。また、そのさま。色好み。
    1. [初出の実例]「さはれ、なをざりのすきにはありとも」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
    2. 「いやに質味(じみ)な徳川翁も中々の好色(スキ)であった」(出典:黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一)
  6. ⑤ ( 形動 ) 自分の思うままにふるまうこと。また、そのさま。好き勝手。
    1. [初出の実例]「よふ、すきな事をいひねんすのヲ」(出典:洒落本・南閨雑話(1773)鋪の体)
  7. ⑥ ( 形動 ) 物好きなこと。また、そのさま。

好きの語誌

②③の場合には、「数奇」「数寄」と表記されることが多い。この表記は、「元和本下学集」に「数奇(スキ) 辟愛之義也」とあるように、愛着の程度が並でない状態を指していた。中世前期は、主に和歌についていったが、中世後期以降になると、茶の湯や華道について使用された。当て字と考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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