デジタル大辞泉 「非」の意味・読み・例文・類語
ひ【非】[漢字項目]
[学習漢字]5年
1 …でない。それと違う。…がない。「非常・非情・非凡・
2 悪い。間違っている。悪いこと。「非運・非行・非道/是非・前非・理非」
3 間違いとする。非とする。「非戦論/是是非非」
4 悪く言う。そしる。「非議・非難」
[難読]



の形。左右に細かい歯がならぶ
。古くは非余といい、金文の〔友鼎〕〔小臣伝
(しようしんでんゆう)〕の賜与の品名にみえる。〔説文〕十一下に「
ふなり。飛下する翅(はね)に從ふ。其の相ひ背くを取るなり」と鳥の飛翔の形とするが、その象ではない。非余は〔史記、匈奴伝〕に「比余」といい、また、「
比」ともいう。〔倉頡
(そうけつへん)〕に「靡(こま)かきものを比と爲し、
(あら)きものを
(そ)と爲す」とあり、〔説文〕六上に「
(しつ)は
比(そひ)の
名なり」とする。比は
比のようにもいうが、非がその象形の字。また仮借して否定の意に用い、金文に〔班
(はんき)〕「班、敢て覓(わす)るる」、〔
侯鐘(さいこうしよう)〕「余(われ)、敢て
(ねいばう)するに非ず」のように用いる。不よりは重い用法であったらしく、非違・非命のように、重く意図的に反することをいう。
。
・
など四字を属する。非を比
の象として、その意に用いるものはない。むしろ非声の字のうちに、その形義を用いるものがある。
・罪・俳・
(斐)・
・悲・
(扉)・排・匪・蜚・輩など二十七字を収める。おおむね左右相配比する意があり、非の声義を承ける。
iは同声。同じく否定に用いる。
(微)miu
iは声近く、「微(な)くす」意。敵方の媚女(巫祝)をうちすえて、敵の呪力を殺(そ)ぐ共感呪術を示す字である。誹phiu
iは〔説文〕三上に「謗(そし)るなり」とあり、誹謗することをいう。不・否piu
も否定詞に用いる。このうち
は、本来否定の意をもつ語である。
▶・非議▶・非拠▶・非
▶・非計▶・非訐▶・非辜▶・非業▶・非才▶・非材▶・非罪▶・非
▶・非次▶・非笑▶・非常▶・非職▶・非心▶・非人▶・非是▶・非聖▶・非短▶・非度▶・非道▶・非徳▶・非薄▶・非駮▶・非罰▶・非非▶・非夫▶・非服▶・非分▶・非病▶・非辟▶・非僻▶・非法▶・非謀▶・非望▶・非凡▶・非命▶・非誉▶・非理▶・非類▶・非礼▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...