(読み)ニセ

デジタル大辞泉 「偽」の意味・読み・例文・類語

にせ【偽/×贋】

《動詞「に(似)せる」の連用形から》本物に似せて作ること。本物のように見せかけること。また、そのもの。「―の手紙」「―ダイヤ
[類語]偽物にせものえせ贋物偽物ぎぶつまがい物まがいもどきまやかし似る似寄る似つく似通う通う相通ずる類するまが類似する相似する近似する酷似する肖似しょうじするあやかる似寄り瓜二つ生き写し丸写しそっくり疑似空似紛らわしいカーボンコピー

ぎ【偽〔僞〕】[漢字項目]

常用漢字] [音](呉)(漢) [訓]いつわる にせ
〈ギ〉本物らしく見せてだます。いつわる。にせ。「偽作偽証偽善偽造偽名虚偽真偽
〈にせ〉「偽者

ぎ【偽】

いつわり。
論理学で、ある命題が事実に一致しないこと。⇔

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精選版 日本国語大辞典 「偽」の意味・読み・例文・類語

ぎ【偽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 本物らしく見せかけること。似せること。人為。いつわり。
    1. [初出の実例]「偽ある人は、このいつはりなしとよろこぶ」(出典:俳諧・本朝文選(1706)三・賦類・招魂賦〈支考〉)
    2. [その他の文献]〔荀子‐性悪〕
  3. 文と文の対象が意味上正確に対応していないこと。
  4. 二値論理での真理値一つ。⇔
    1. [初出の実例]「若し一断定真なる時は他の断定は偽ならざるべからず」(出典:哲学階梯(1887)〈今井恒郎訳〉一)

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普及版 字通 「偽」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)僞
人名用漢字 14画

[字音] ギ・キ・カ(クヮ)
[字訓] いつわる・うそ

[説文解字]

[字形] 形声
旧字は僞に作り、爲(為)(い)声。爲に(き)・譌(か)の声がある。字はまたに作り、〔説文二上に「動くなり」とあり、変化する意。譌もまた訛に作り、爲と(化)と声義が通ずる。のち偽詐の意となり、〔説文〕八上に「僞は詐なり」とする。

[訓義]
1. いつわる、あざむく、矯(た)める。
2. うそ、いつわり、にせ。
3. うごく、かわる、かり。

[古辞書の訓]
名義抄〕僞 イツハリ・イツハル・アヤマツ・ウゴカス・ウゴク・ソラゴト・マネク・ハツ・ウカス

[熟語]
偽意・偽位・偽仮・偽学偽欺・偽経・偽言・偽行・偽詐・偽作偽札・偽・偽師・偽辞・偽書・偽称・偽情・偽飾偽臣・偽酔・偽・偽善・偽増偽態・偽託・偽聴・偽朝偽勅・偽定・偽庭・偽塗・偽党・偽道・偽薄・偽・偽物・偽弁偽朋偽冒・偽本・偽命・偽戻偽廉偽惑
[下接語]
隠偽・汚偽・猾偽姦偽・虚偽・矯偽・巧偽・詐偽・作偽・邪偽・情偽・飾偽・真偽・僭偽・大偽・託偽・弁偽・妄偽・妖偽

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「偽」の解説

論理演算によって評価される値のひとつ条件式を満たさなかったときの値。

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