デジタル大辞泉
「頻頻」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
しく‐しく【頻頻】
〘副〙 (動詞「しく(頻)」を重ねたものから)
物事があとからあとから重なり起こるさま。
① (「に」「も」「と」を伴って用いることもある。「しくじく」とも)
何度も繰り返し行なわれるさまを表わす語。あとからあとから。しきりに。たえまなく。
※
万葉(8C後)一七・三九八九「
奈呉(なご)の海の沖つ白波志苦思苦
(シクシク)に思ほえむかも立ち別れなば」
※俳諧・類船集(1676)波「
春雨のしくしくふれば野も山もみなをしなべてみどりなるかな」
※改正増補和英語林集成(1886)「アメガ shikujiku
(シクジク) フル」
② 十分に行き届くさまを表わす語。よくよく。とっくりと。
※
洒落本・間似合早粋(1769)早粋の辞「遊びにいて酒など呑を推じゃ心得違へたる人有、しくしく気を付てわきまへたまへ」
③ 嬉しさにこらえきれないで、しきりに心のふるえるさまを表わす語。
しき‐しき【頻頻】
[1] 〘副〙 しきりであるさま、しばしばであるさまを表わす語。しくしく。
※歌仙本家持集(11C前か)春「春雨のしきしき降るに
高円の山の桜はいかが有らむ」
[2] 〘形動〙 (一)に同じ。
※俳諧・也哉抄(1774)「手爾波の
抄書を木にゑらす事しきしきなれば、今は誰やの人も秘めかくすべき事にあらず成にたり」
ひん‐ぴん【頻頻】
〘形動ナリ・タリ〙
相互に
関連のあることが引き続いて、しきりに起こるさま。副詞的にも用いる。
※
四河入海(17C前)一三「
野鷹は頻々に烏とつれてはなぜに噪ぞと云ぞ」
※銀座川(1950‐51)〈
井上友一郎〉序「何しろ好江の
もとへやってくるのが頻々
(ヒンピン)たるものだから」 〔杜甫‐秋日題鄭監湖亭詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「頻頻」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報