頻頻(読み)ヒンピン

デジタル大辞泉 「頻頻」の意味・読み・例文・類語

ひん‐ぴん【頻頻】

[ト・タル][文][形動タリ]同じような事が次から次へと起こるさま。「頻頻と盗難事件が起こる」
[類語]たびたびよくしばしばちょくちょく往往ちょいちょいしきりしょっちゅう幾度頻繁しげしげ足繁くあまたたび何度も再三再再再三再四再びまた重ねて再度又又又もまたもやまたぞろ懲りずまに二の舞性懲しょうこりもないてつを踏む前車のてつを踏むてつを踏む改めてまたしてもくれぐれくれぐれも返す返すよくよくとくととっくり重重重ね重ね幾重にも念入り二度と二度と再びくどくどうだうだぐだぐだくだくだたらたらああだこうだ四の五の四の五の言う

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精選版 日本国語大辞典 「頻頻」の意味・読み・例文・類語

しく‐しく【頻頻】

〘副〙 (動詞「しく(頻)」を重ねたものから) 物事があとからあとから重なり起こるさま。
① (「に」「も」「と」を伴って用いることもある。「しくじく」とも) 何度も繰り返し行なわれるさまを表わす語。あとからあとから。しきりに。たえまなく。
万葉(8C後)一七・三九八九「奈呉(なご)の海の沖つ白波志苦思苦(シクシク)に思ほえむかも立ち別れなば」
※俳諧・類船集(1676)波「春雨のしくしくふれば野も山もみなをしなべてみどりなるかな」
※改正増補和英語林集成(1886)「アメガ shikujiku(シクジク) フル
② 十分に行き届くさまを表わす語。よくよく。とっくりと。
洒落本・間似合早粋(1769)早粋の辞「遊びにいて酒など呑を推じゃ心得違へたる人有、しくしく気を付てわきまへたまへ」
③ 嬉しさにこらえきれないで、しきりに心のふるえるさまを表わす語。
浮世草子御前義経記(1700)三「腰元はしくしくをどり」

しき‐しき【頻頻】

[1] 〘副〙 しきりであるさま、しばしばであるさまを表わす語。しくしく。
※歌仙本家持集(11C前か)春「春雨のしきしき降るに高円の山の桜はいかが有らむ」
[2] 〘形動〙 (一)に同じ。
※俳諧・也哉抄(1774)「手爾波の抄書を木にゑらす事しきしきなれば、今は誰やの人も秘めかくすべき事にあらず成にたり」

ひん‐ぴん【頻頻】

〘形動ナリ・タリ〙 相互関連のあることが引き続いて、しきりに起こるさま。副詞的にも用いる。
四河入海(17C前)一三「野鷹は頻々に烏とつれてはなぜに噪ぞと云ぞ」
※銀座川(1950‐51)〈井上友一郎〉序「何しろ好江のもとへやってくるのが頻々(ヒンピン)たるものだから」 〔杜甫‐秋日題鄭監湖亭詩〕

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普及版 字通 「頻頻」の読み・字形・画数・意味

【頻頻】ひんぴん

しきりに。唐・杜甫〔王十五判官の~黔中に還るを送る〕詩 黔陽(けんやう)の信、應(まさ)に稀少なるべし 怪しむ(なか)れ、として酒盃むるを

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