粗末(読み)ソマツ

デジタル大辞泉 「粗末」の意味・読み・例文・類語

そ‐まつ【粗末/×麁末】

[名・形動]
作り方などが、大ざっぱなこと。品質などが上等でないこと。また、そのさま。「―な家」「―な食事」→御粗末おそまつ
いいかげんに扱うこと。ないがしろにすること。また、そのさま。「食べ物を―にするな」「―な扱いを受ける」
[類語](1粗雑粗略乱暴荒い荒っぽい手荒い手荒力尽く力任せ強引無茶粗笨そほんぞんざいいけぞんざいラフ荒荒しいがさつ粗野粗悪劣悪劣等お粗末低劣不出来貧弱不良出来損ないちゃち役立たず杜撰ずさん雑駁ざっぱく/(2安易甘い手ぬるい生ぬるい甘っちょろいいいかげん手軽てがる安直適当杜撰ずさん放漫漫然閑却等閑とうかんなおざりお座なりおろそかゆるがせでたらめぞんざい投げ遣りちゃらんぽらん易きに付く

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「粗末」の意味・読み・例文・類語

そ‐まつ【粗末・麁末】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 作りが雑であること。精製されていないこと。品質が劣っていること。また、そのさま。粗雑。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「是はさもしい物なれど、御病人への見舞の印。麁抹(ソマツ)ながらと詞数言はず出過ぬ杉折を」(出典浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)野崎村)
    2. 「仮令ひ粗造(ソマツ)の支那船を乗り得たりとも」(出典:浮城物語(1890)〈矢野龍渓〉一九)
  3. ( 形動 ) ( ━する ) おろそかに取り扱うこと。ないがしろにすること。たいせつにしないこと。また、そのさま。粗略。粗雑。
    1. [初出の実例]「神をまつるには、目前にまします如く敬して可祭也。俗にそまつなる事を如在なりと云は誤れり」(出典:応永本論語抄(1420)八佾第三)
    2. 「元結油も麁末(ソマツ)に遣ひますから」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)
  4. ( 形動 ) 軽はずみであること。そそっかしいこと。また、そのさま。軽率(けいそつ)。粗忽(そこつ)
    1. [初出の実例]「此が性がそさうそまつで守護どのの亮が名ををかいて王亮どのとちゃうと名を云たぞ」(出典:玉塵抄(1563)三一)
  5. 刻んで粗(あら)い粉にすること。また、その粉末。「細末」に対していう。〔諺草(1699)〕

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普及版 字通 「粗末」の読み・字形・画数・意味

【粗末】そまつ

ぞんざい。

字通「粗」の項目を見る

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