デジタル大辞泉
「奇特」の意味・読み・例文・類語
き‐どく【奇特】
[形動][文][ナリ]⇒きとく(奇特)
[名]神仏の持っている、超人間的な力。霊験。
「宝物ぢゃと申しても―がなければ、我らごときの者の持っていらぬ物ぢゃが」〈虎清狂・鏡男〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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き‐とく【奇特】
- ( 古くは「きどく」 )
- [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
- ① 非常に珍しく、不思議なさま。また、すぐれているさま。
- [初出の実例]「此の香の奇特(きどく)なるを漸く寄て見れば、草木も枯れ、鳥獣も不来ず」(出典:今昔物語集(1120頃か)六)
- [その他の文献]〔宋書‐武帝紀〕
- ② 心がけや行ないが普通よりもすぐれていて、ほめるべきさま。負担がかかるようなことを、すすんで行なってほめるべきであるさまにもいう。殊勝。感心。
- [初出の実例]「げに奇特なる信心かな」(出典:大観本謡曲・現在七面(室町末))
- 「梅干、茶碗、箸等差当り必要の品々を罹災者に贈りたるは、奇特(キドク)のことといふべし」(出典:風俗画報‐一九七号(1899)横浜市の大火)
- [ 2 ] 〘 名詞 〙
- ① 神仏などの不思議な力。霊験。奇蹟。
- [初出の実例]「然るに摩拏羅にあひたてまつる、はじめ種々の奇特あり」(出典:伝光録(1299‐1302頃)鶴勒那尊者)
- ② 「きどくずきん(奇特頭巾)」の略。
- [初出の実例]「其後天和貞享ころ専ら女の着たる頭巾にて今時はきどくと呼り」(出典:随筆・嬉遊笑覧(1830)二上)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「奇特」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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