横道(読み)オウドウ

デジタル大辞泉 「横道」の意味・読み・例文・類語

おう‐どう〔ワウダウ〕【横道】

[名・形動]
1 人間としての正しい道に外れていること。また、そのさま。よこしま。邪道。
「この思いもよらない出来事には、いくら―な良秀でも、ぎょっと致したのでございましょう」〈芥川・地獄変〉
2 本道からそれた道。よこみち。
「―なれども…平泉寺を拝まん」〈義経記・七〉
3 不正と知りながら行うこと。
「私が少しの間―致せば事が済む」〈浄・大経師〉
[類語]非道・無道・無法・不義・非常識・とんでもない・途方もない・途轍とてつもない・突拍子もない・とんだ・もってのほか・法外・大それた・論外・けしからん・話にならない・滅相もない・気が知れない・不始末・不埒ふらち・不逞ふてい・罪作り・邪道・言語道断・不心得・沙汰の限り・沙汰のほか・不当・不所存・あるまじき・あろうことか・一筋縄ではいかない・目に余る・身の程知らず・不届き・不届き至極

よこ‐みち【横道】

1 本道から横に入る道。また、本道から分かれた道。わき道。
2 本筋からはずれた筋道。横筋。「話が横道にそれる」
3 正しい道からはずれること。また、道理にはずれた事柄。邪道。
「かかる事を言ひ出でてより―するに」〈今昔・二七・一三〉
[類語]岐路・分かれ道・二筋道・枝道・脇道・間道・裏街道・裏通り・裏道・抜け道・近道

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精選版 日本国語大辞典 「横道」の意味・読み・例文・類語

よこ‐みち【横道】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 横に通じる道。左右に通じている道筋。
    1. [初出の実例]「行く末は霧の籬に囲はれて畔のよこ道稲葉露けし」(出典:出観集(1170‐75頃)秋)
  3. ② 本道から分かれている道。本道以外の道路。わきみち。えだみち。間道。〔羅葡日辞書(1595)〕
  4. ③ 道を横切ること。
    1. [初出の実例]「横道堅停止之事、押而通者於レ在レ之者、過銭可レ為二壱貫文一事」(出典:長宗我部氏掟書(1596)七四条)
  5. ④ ( ━する ) 人間としての正しい道からはずれること。また、正道からはずれたものごと。邪道。おうどう。
    1. [初出の実例]「直(ただし)く行可き道を、此る事を云ひ出てより横道(よこみち)するに、実・虚言も知らむ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二七)
  6. ⑤ 物事の本筋からはずれたこと。また、その事柄。末節。えだは。
    1. [初出の実例]「話頭(はなし)は飛でもない横道(ヨコミチ)に入った」(出典:厲人厲語(1910)〈杉村楚人冠〉時子)
  7. ⑥ 隠している物事。特に、妻や妾に情人のあること。
    1. [初出の実例]「何もお前の身に暗へことがあるの横道(ヨコミチ)があるから其処を付こんで貰へに来たのといふ訳ぢゃアねへが」(出典:人情本・柳之横櫛(1853頃)五)

おう‐どうワウダウ【横道】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 本道からそれた道。わき道。よこみち。
    1. [初出の実例]「わうだうなれども、いざや当国に聞えたる平泉寺を拝まん」(出典:義経記(室町中か)七)
  3. ② ( 形動 ) ( ①から転じて ) 人間としての正しい道からはずれたこと。人道に背いたこと。また、そのさま。邪道。
    1. [初出の実例]「鬼神に横道なし」(出典:光悦本謡曲・鍾馗(1470頃))
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. ③ ( ━する ) 不正と知りながら行なうこと。よこみち。
    1. [初出の実例]「今日の内一貫目急度(きっと)調へ進じませう。私が少しの間横道(ワウダウ)いたせば事が済む」(出典:浄瑠璃・大経師昔暦(1715)上)
  5. ④ 江戸時代、大型和船の舵取りおよび保持用として舵柄にとりつけた操作用の麻綱。舵柄を中に左右の垣立の間に張り渡すところからの名。通称どんすといい、手安、とうすとも。
    1. [初出の実例]「此所居てとる也。〈略〉此綱を横道と云」(出典:今西氏家舶縄墨私記(1813)坤)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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